47冊目 ページ7
全員で家に入り応接間に通す。Aはロイヤルミルクティーを淹れに行った。その間に紅葉が話始める。
「それでは、最後の打ち合わせをしましょう。とりあえず凛音の漫画をお読みください」
紅葉は鞄から分厚い封筒を取り出す。中には凛音が描いた漫画が詰まっているのだろう。
湊はそれを開け、中身を取り出す。
「お待たせしました。ロイヤルミルクティーです」
Aが4人分のロイヤルミルクティーを持ってきた。机に置いて、Aとともに凛音の漫画を読み始める。
起承転結が詰まっているので多少省いたところはあるにせよ1コマで思い出が出来上がっていく様子は分かりやすい。
クライマックスのシーンは淡く、透明感がある。凛音の漫画は理想よりもはるか上をいく作品だった。Aはこの作品を何度も小説で読んでいるがクライマックスはやはり泣きそうだ。
「どうだ！すごいでしょ！？クライマックスなんて何度修正したか分かんないもん！綺麗に描けてるでしょ！」
「……すごい。こんなに綺麗な作品になるなんて」
声をあげたのは湊だ。正直凛音の力量を甘く見ていた。言動が子供っぽいので、そういう作品になるのかもなと思っていたのだが、大間違いだった。線のタッチも綺麗だし主人公も悪魔もコマの中で動くと想像通りのイケメンで、言葉が出ない。
「すごいよ凛音！！とても綺麗な作品にしてくれてありがとう！」
「そうでしょ！さっすが僕！！」
紅葉もその状況を微笑ましく見守っていた。ロイヤルミルクティーのカップに隠された口元は嬉しそうだ。
「さて、ここからが本題となります。まず修正のことについてですが、直したいところはありますか？」
湊はもう一度読み返し出会いのシーンだけ少し変えてもらうことになった。初めの時点ですでに素晴らしい漫画なので直すとこがほぼない。
「それと、もう１つ」
紅葉が凛音に目配せする。凛音は頷いた。
「この小説が出てから、アフターストーリーを漫画で描かせてくださらないでしょうか」
「え？」
湊とAは驚いた。こちらとしては大歓迎だが凛音は大変じゃないだろうか。大人気漫画家なのだから企画書が山積みだろうに。
「その点は大丈夫！何てったって僕は大人気漫画家だからね！何年後になるかわからないけどちょくちょく進めていくつもりだよ！」
それは素敵な話だ。凛音が自分からそう言うなんて、よっぽどこの作品を気に入ってくれたのだ。
出版社からもOKをもらえたので凛音たちとは今後も長い関係になりそうだ。
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埋夜冬(プロフ) - 白澤 晴夜さん» ありがとうございます！返信遅れてごめんなさい！キュンキュン出来ていたなら良かったです(*´ω｀*) (2019年12月14日 13時) (
レス) id: 87a5a46f37 (このIDを非表示/違反報告)
白澤 晴夜(プロフ) - 完結おめでとうございます！！もう最後までキュンキュンしながら読ませて頂きました〜！！この2人には、これからも永遠に幸せでいて欲しいです！！これからも頑張ってください！応援してます！ (2019年12月13日 22時) (レス) id: 5742d2c832 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - ゼロさん» 返信遅くなりすみません！ドキドキしていただけたなら作者も満足です！次回作もよろしくお願いします！ (2019年12月7日 10時) (レス) id: b51b60f8c3 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 唳桜さん» 返信遅くなりすみません！可愛く書けていたなら良かったです！次回作も作ったのでぜひ読んでみてくださいね！この作品を読んでいただきありがとうございました！ (2019年12月7日 10時) (レス) id: b51b60f8c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ - とても面白かったです。僕自身とても好きなジャンルで読んでてとてもドキドキしました！完結おめでとうございます。これからも応援しています。頑張って下さい(^▽^)/ (2019年12月1日 11時) (レス) id: aaae856515 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2019年8月10日 22時
