66冊目 ページ27
早いもので付き合い始めて２ヶ月が過ぎた。
『孤独な悪魔の願い事』は小説・漫画ともに記録的大ヒットでアニメ化と映画化が決定したり、愛川と凛音に付き合うことを報告したり、嘉川は湊に会いたがっていたり、まあとにかく色々あった。
湊はテレビに出ることも外に出ることもあまりしたくないスタンスは変わらず、アニメ化と映画化が決定しても喜びを文書で伝えていた。ちなみに嘉川には会いたくないし、Aとも会わせたくないらしい。きっちりAをガードしている。
Aは付き合い始めてから距離が近い湊にいつもドキドキしている。傍にいる存在が出来て湊本来の甘えたな部分が出てきているのだろう。やはり心臓は持ちそうにない。
「み、湊先生……」
「ん？」
今も、ソファに座りテレビを見ていたはずなのに左隣には湊がいて引き寄せられた。同じ柔軟剤のはずなのに湊の服は違う匂いがする。それが分かる距離にいる事実がくすぐったくて、恥ずかしい。
「その……ち、近いです…」
「だって好きな人の近くにいたいじゃん？」
さらりと言われた言葉にAの頬はみるみるうちに染まっていく。
「あとずっと思ってたんだけど、そろそろ俺、湊って呼ばれたい」
「え！？」
確かにこうした仕事ではない時まで先生を付ける必要はないだろう。だが、あまりにも恥ずかしい。名前呼びとはこんなにハードルが高かったものなのか。
「今日から湊先生って言ったら罰ゲームでもしてもらおうかな」
「む、無理ですよ！
瞬間、湊の顔がにっこりと笑う。取り消す前に湊は近付いてAの髪にキスをした。
額、目尻、頬、鼻、口元、首、鎖骨…どんどん下に降りてくるキスにAの体はピクッと震える。
「ちょっ、湊先生…！」
「湊って呼んでくれるまでやめない」
吐息混じりで言われる言葉もセクシーで、いけない雰囲気が漂う。
「湊先生っ…イジワルです…！」
くすぐったいのと恥ずかしいのでAの目が潤んでいく。知ってか知らずか、湊は下からAを覗いた。
「うん。俺、わがままでイジワルだから、Aに名前呼ばれたい。……駄目？」
駄目なら止める、としょんぼり言う湊にAは小さく首を振った。
「駄目じゃないです。―――――――み、湊」
赤くなりながら自分の名を呼ぶ恋人が可愛くて、良くできましたと笑った湊は今度こそ唇にキスを贈った。
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埋夜冬(プロフ) - 白澤 晴夜さん» ありがとうございます！返信遅れてごめんなさい！キュンキュン出来ていたなら良かったです(*´ω｀*) (2019年12月14日 13時) (
レス) id: 87a5a46f37 (このIDを非表示/違反報告)
白澤 晴夜(プロフ) - 完結おめでとうございます！！もう最後までキュンキュンしながら読ませて頂きました〜！！この2人には、これからも永遠に幸せでいて欲しいです！！これからも頑張ってください！応援してます！ (2019年12月13日 22時) (レス) id: 5742d2c832 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - ゼロさん» 返信遅くなりすみません！ドキドキしていただけたなら作者も満足です！次回作もよろしくお願いします！ (2019年12月7日 10時) (レス) id: b51b60f8c3 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 唳桜さん» 返信遅くなりすみません！可愛く書けていたなら良かったです！次回作も作ったのでぜひ読んでみてくださいね！この作品を読んでいただきありがとうございました！ (2019年12月7日 10時) (レス) id: b51b60f8c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ - とても面白かったです。僕自身とても好きなジャンルで読んでてとてもドキドキしました！完結おめでとうございます。これからも応援しています。頑張って下さい(^▽^)/ (2019年12月1日 11時) (レス) id: aaae856515 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2019年8月10日 22時
