藍様リク トリック・オア・トリート ページ47
今日はハロウィン。学校ではこっそり交換したり、先生にバレて怒られたり、ある意味忙しいイベントだ。しかしAにはお菓子を交換するような仲のいい友人はいない。よってお菓子も持ってない。今日も早めに蒼と帰って―――――。
「Aー！ハッピーハロウィーン！そしてトリック・オア・トリート！さあお菓子プリーズ！あ、これは私からのお菓子ね」
……あぁ、いたっけ。毎回こういうイベントに騒がしい幼馴染が。普段でさえ常人の倍のテンションのモモがその倍のテンションになる。とんでもなくうるさい日だ。
モモは苺味の飴とチョコレートを机に置いた。慌てて仕舞う。全く、先生に見つかったらどうするつもりなんだ。モモは理事長の孫なのに。
「いや、お菓子持ってないから。というかモモ、僕がこの手のイベントしたことないの知ってるでしょ」
「えー、お菓子ないの！？」
話聞いてないなコイツ。まぁモモが話聞かないのはいつものことだが。
によによ笑っているモモに、何だよ、と視線を向けるとメモを渡された。
「はいこれ私からのいたずら！必ず言って、」
モモは顔を近づけると囁いた。
「愛しの王子様と楽しんでねぇ」
ふふっと笑ったモモは止める声も聞かず別のところへ駆けていった。どこまで知っているのか。何で僕達の関係がバレているんだ。勘がいいとかのレベルじゃないって！
メモにはただ一言、『王子様がトリック・オア・トリートと言ったら、甘いお菓子は持ってないって答えてね』と書いてあった。つまりいたずら希望と遠回しに言わせる気か！？いやでも“甘い”お菓子だからそういうわけじゃない……？しょっぱいお菓子を買っておけってこと？
悩んだが、モモがしたいことはやっぱり分からない。多分悩んでも無駄だ。
覚悟を決めて帰るしかない。蒼は事情があって先に帰ったと今連絡が入った。そろそろ僕も帰ろう。
心の声を言えば、せめて恋人とはハロウィンを楽しみたい。お菓子を交換して一緒に食べたい。家に帰ったら蒼にそれとなく言ってみよう。
「ただいまぁ」
「お帰り〜！」
1階からではない。2階の蒼の部屋からだ。普段リビングにいるのに珍しい。不思議に思って蒼の部屋まで行くと、入っていいよ、と声がしたので入る。
「蒼――――」
そこにいたのは、黒いマントに蒼のかっこよさを際立たせる洋装。頬には血糊が付いている。
「似合ってる？」
漫画やアニメにいるようなヴァンパイアが、綺麗に微笑んでいた。
藍様リク トリック・オア・トリート→←透明な答え様リク だって寂しいから
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埋夜冬(プロフ) - ｳｪｰｲさん» 喜んでいただけているご様子ですね！嬉しいです！ (2021年7月10日 22時) (
レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
ｳｪｰｲ - (*＾▽＾*) (2021年7月10日 22時) (レス) id: 600bb56534 (このIDを非表示/違反報告)
トマトジュース - アギャァァァァァァ！！無理尊い、辛い、泣けるンゴ、吐血するンゴ、つかしたんご (2019年9月19日 22時) (レス) id: b4078055ec (このIDを非表示/違反報告)
カナ - （＾∇＾） (2019年7月13日 14時) (レス) id: 99b9fc8fa9 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - カナさん» ありがとうございます！もうすぐ終わりますのでお楽しみに☆ (2019年7月12日 7時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作者ホームページ：http://uratuku/sounewawawa1
作成日時：2019年3月5日 23時
