【オリジナル】Children's mission (ページ25)

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旅 23 ページ25

Aside

さぁて、＜ライフ＞を使って空を飛んだは良いものの、これからどうしようか。とりあえず宇宙行くところからだよな。

本当に酸素大丈夫かな？てかロケットに辿り着けるかな？

いけない、いけない。ルイーゼの家族も他の地球の人たちも俺が助けるんだ。地球に帰って全て救うんだ。父さんや爺さんやエドワードのためにも。

でも考えてみろよ？普通人間が息できない宇宙でいきなり俺がロケットの前に現れて、「もう１つの地球に人間食べる生命体いるから元の地球帰ってこい」って言われても誰か信じてくれるか？俺は無理だわ。

じゃあ地球に帰って来てくれないじゃんか！どうする！？考えろ俺。どうしたら地球に帰って来てくれる？

ふと、右手に握った剣を見る。俺の中に浮かんだある考えは少し無茶かもしれない。

でも他に考えはない。それに俺は考えるの苦手だからな。ある意味一番いい方法かもしれないし。

考えをまとめた俺は剣を強く握りしめ宇宙へ急いだ。

山を超え雲を超え、辺りは暗い夜になったが俺は＜ライフ＞が光っているおかげで見えやすい。

そろそろ宇宙だ。頭の中を高揚感が支配する。宇宙ってどんな感じだろ？

地球を抜けた先に広がったのは、隕石が光る暗い世界だった。広大で先が見えなくて、周りにはいくつか星がある。振り返って見た地球は夜なせいか暗い藍色に見えた。

ルイーゼ、俺はすぐ帰るから。信じて待っててくれよ。

じっと地球を見つめてから、俺は研究室で見た別地球への道のりを飛んだ。

出来るだけ早く。ルイーゼによると、ロケットは宇宙の旅を兼ねてゆっくり進んでいるらしい。緊急で開発されたためそれほどスピードも出ないんだとか。なら俺の生きたいと思う力を＜ライフ＞の力に変えてスピードを早めれば何とか間に合うはず。

目指すは、別地球。ロケットよりも早く辿り着くことが絶対だ。

この剣で、別地球を斬る。無駄な説得をするよりも、目的地を壊した方が早いと思ったからだ。出来るかなんて分からないけど、でも。

やってみなくちゃ、分からないから。