【オリジナル】Children's mission (ページ12)

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旅 10 ページ12

Aside

ルイーゼがずっとムスッとしている。原因は＿＿＿＿＿＿

ル「私が運転したかったのに…………」

バイクの運転だ。

主「だってお前試しに運転させたら事故ったじゃねーか」

爺さんのところで試しに運転させたら、いきなりバックするわ車体が傾くわ電柱にぶつかりそうになるわで事故の予感しかしなかった。爺さんも賛成したし法律なんてもうないから俺が運転しても問題ない。

ル「事故にはなってません！ぶつかりそうになっただけですー！」

主「はいはい」

全く、いつまで怒ってんだか。バイクで走り始めてから30分に1回はこの会話だ。そろそろ飽きたんだけど。

主「ほら、もうすぐ着くぞ」

爺さんにバイクが必要な理由を説明したところ、長寿の街に行くといい、と教えてもらった。あの街は名前通り長生きをしている人が多い。地球のことも深い知識を持っている人がいるからそこで情報収集することにした。

お、早速婆さんを見つけた。

主「こんにちは」

婆「おやまぁ、こんにちは。珍しいねぇ。皆～、お客さんだよ～」

婆さんの声で街の人達がどんどん出てくる。流石長寿の街。本当に高齢者しか出てこなかった。

婆「若い子たちが別の地球に行ったもんで寂しかったのよね～」

爺「わし達はもう長くないから、ここで地球と共に消えようと思ってのぉ」

婆「ゆっくりしておいき。そうだ、何かお菓子があったかねぇ」

何か手厚くもてなされている………。って、ゆっくりしてる暇はねーの！俺達は地球を生かす術を見つけないとなんだから！

婆「この地球を生かす方法………？」

ル「そうなんです。私達、そのために旅をしているの。皆様、何か生かす方法を知りませんか？」

ルイーゼがそう聞くと街の人達は頭を悩ませる。いくら長生きした人でもそんなこと分からないか。

爺「お嬢ちゃん、＜ライフ＞の源流を探すといい」

ル「＜ライフ＞の、源流…………？」

そう言った爺さんはコクリと頷いた。

主「それは何処にある！？」

すると隣にいた婆さんが空を見上げる。

婆「北へ行くといいよ。綺麗な光がそこに集まっているから」

光が集まっている？どういうことだ？

婆「まあ難しい話は後にしましょ。もうすぐ陽が暮れる。お腹も空いたでしょう？今夜はうちに泊まるといいわ」

優しい婆さんに迎えられ、俺達は今夜ここに泊めてもらうことになった。

北。光が集まるところ。そこが＜ライフ＞の源流。

それが分かったことだけでもいい収穫だ。