ここにいて ページ42
You side
ん？なんだろ？フワフワする。
朦朧とする意識の中で会いたかった人の香りがする。
A｢ふふ。照君だ」
岩｢ん？起きたの？」
声までする。贅沢な夢だな。
岩｢鍵どこ？｣
A｢鞄のね、内ポケットだよぉ｣
岩｢可愛いwお邪魔するよ？」
ｶﾞﾁｬｯ
どうせ夢なら素直になろう。お姫様抱っこをしてくれてる照君の首に腕を巻く
A｢王子様みたいだね？｣
目が覚めれば現実なんだもん、明日にはいつもの私だから。
岩｢おろすね？俺は帰るけど、目が覚めたら、話しよう」
夢なのに、離れちゃうの？そんなにすぐに行かないでよ…
A｢だめ。ここにいて」
照君の手を握り、自分へと引き寄せて、そのまま眠りに落ちた
……あれ？頭痛いんだけど？……意識が覚醒していく。
A｢ん。眩しい・・・」
窓からこぼれる朝日に思わず目を細める。
A｢なんか、暖かい…え？｣
手に温もりを感じ視線を移す。
A｢照くん！？」
驚きのあまり声が出てしまう。私は照君の手をしっかり握っていて、照君が動けなかったんだと理解した。
岩｢おはよ。起きた？」
A｢待って？パニックパニック！え？」
岩｢落ち着いて、Aさん！」
諭すように岩本君が手を握りしめてくれる。待って、余計に落ち着けない…
岩｢昨日、ふっかと飲んでたの覚えてる？」
A｢そうだ！深澤さん！」
確かに飲んでたけど…途中からの記憶がないね、うん。やったわ、これ。
岩｢Aさんが潰れて、ふっかが俺に連絡くれたの。家わかんないから送ってあげてって」
A｢なるほど？状況的に私のせいで照君も動けなかった？｣
ふふと笑いながら私を見つめる。優しすぎる笑顔で勘違いしそうになる。
岩｢そうなるね！」
A｢ほんっとにごめんなさい！私、迷惑ばっかり…｣
ほんとやだ。嫌われるしかないじゃん…
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作者名：uzuuzu | 作成日時：2021年3月1日 1時
