23 ページ23
渋｢…よっしゃ。着いてくるか？｣
そう言って、私を見るすばるくん
足に頬ずりをして、着いていく意志をみせる。
ｶﾁｬｯ
初めて入る部屋。そこには見た事ない機器がそろっていた。
渋｢…俺が抜けた。アイツらが歌う。尚且つ、俺っぽいサウンドか…｣
A｢ﾅｰ｣
渋｢ん。｣
膝の上で丸まる。
そっか、曲を作るんだね。
渋「Aは賢いから、作業場入ってええで？」
A「ﾅｰ」
沢山の楽器やスピーカー、機材やコードが広がる部屋。
奥には机と椅子とパソコンと…
渋「すごいやろ？」
ｶﾀｯ
椅子に腰をかけ、自分の膝をたたくすばるくん
ﾄﾝｯ
渋「ん。寝とってええから。」
膝に丸まり大人しくしよう。
渋谷side
メンバーが帰ったあと、作業場にきたもののなかなか作れん。
A「…」
渋「…お前、ほんま大人しいな？w」
PrrrrPrrrr
息抜きするつもりでパソコンから手を離すと鳴り響くスマホ
渋「…もしもし？」
応答すれば直ぐに聞こえてくる声。
？「すばる？きまったよ、アジア！9月からにはなるけど行ける！」
渋「ほんま？そっか…なぁ、マネ。猫連れてってええかな？」
マネ｢猫？！あの、ニャーって鳴く？！｣
渋｢そそ。そのニャーってやつ。｣
マネ｢行けるとは思うけど時間かかるよ？…猫？飼ったの？！｣
渋｢うるさw とりあえず、そのつもりで話進めてくれる？ん、ん、頼んだ。はーい。｣
よし。Aも一緒や。自分を見直してスキルアップする為の旅。
渋｢…やるか。｣
手に持つギター。
汗ばむ手。会えてクーラーはつけず、かき鳴らす。
僅かに開けた窓からなんともいえない風がはいってくる。
渋｢…歌詞先行しそうやわ。｣
残暑残る、今日生温い風。
体に纏わり着く。
渋｢ネチネチしたマルみたい。｣
未練はないし、振り返らへんけど。心の拠り所なんはかわらんな…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 75人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：uzuuzu | 作成日時：2018年11月6日 1時
