日常は突然に… ページ1
母｢A！早くしなさい！遅れるわよ！｣
A｢はーい！｣
空は晴天。気温は…まだまだ暑い。
A｢よしっ！行ってきます！｣
母に見送られスクールバックを肩にかけ歩き出す
A｢…今日、数学からだっけ？めんどくさいなぁ…｣
しっかりと信号は確認。母さんに言われてるからな…
A｢青、青っと！｣
ｷｷｰｯ
女｢ｷｬｰ!｣
A｢え？｣
ﾄﾞﾝｯ
突然の衝撃、地面に打ち付けられる体
A(やばい…目が開かない…)
女｢良かった、あなた無事だったのね？｣
暖かい腕に抱きしめられてる？
誰？
重たい瞼を開く…
A(嘘？…私？)
女｢…どうしたの？怪我した？｣
震える腕に抱きとめられ、顔を上げると知らない女性…
A｢ﾆｬｰ｣
女｢怖かったね？大丈夫だからね？｣
声が出ない？
無理やり腕から飛び降り近付く。私自身に…
A｢ﾆｬｰ…ﾆｬｰ…｣
男の人が目の前の私の頭を手で抑えながら電話をかける
男｢救急車を！場所は渋谷区、恵比寿…｣
A(嘘？私？)
頭から血を流し、目を閉じ横たわる体は間違いなく私で…
横転したトラックに映る姿…
A(…猫？)
流れる血、散乱するトラックの欠片。
散らばる教科書…割れた鏡…
この現状、私は事故にあった…？
ピーポーピーポー
間もなくして聞こえるサイレン
救急車に続くパトカー
救急隊員｢…あなた、そのまま来てください｣
私の頭を止血するスーツの男性。バレないように続いて乗り込む
救急隊員｢…現状は？｣
男｢赤信号にトラックがつっこんできて、そのまま…｣
救急隊員｢…そうでしたか。どうぞ手を洗って、消毒してください｣
ゴム手袋をして、私の頭を抑えながら話す救急隊員
A(声出したらバレちゃうよね？)
これは夢？現実？
ねぇ、何が起きてるの…？
救急隊員｢バイタル低下。呼吸器の準備を｣
白い車内。硬いベッド。
機械に繋がれた私…
ﾋﾟﾎﾟﾝﾋﾟﾎﾟﾝ
カラフルな画面に映し出されるバイタル。
救急隊員｢…心臓マッサージを｣
ﾄﾞｯﾄﾞｯﾄﾞｯ
激しく波打つ私の体…ねぇ、これは現実？
ﾋﾟｰ
救急隊員｢…心肺停止です。｣
A(そんな…)
カラフルな画面が無機質に色褪せる。そんな気がした…
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作者名：uzuuzu | 作成日時：2018年11月6日 1時
