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第5.17話 操られていた様に。 ページ18

「スネリの傷の具合が見たいの」


腕を押さえながら言った。話しているだけで息が切れる。

カザンに噛まれた傷の痛みで、
呪文を唱えていても気が遠くなりそうで。

その傷は癒えるどころか酷くなっている様に思えた。


「スネリの傷は私以上に深いから、このまま放っておいたら……」

『カザンに噛まれたところが痛むんだな。確かにそうだろう。
数時間も経てば、死ぬほどの毒を持っているからな』

「毒……!?」

『カザンは、自ら死ぬ覚悟で毒を飲み、唾液に毒を染み込ませた』

「…………」


『しかし、Aには悠久の玉を手に入れる為に協力してもらう。
それまでは死なせるつもりはないから安心しな』

「私も悠久の玉を手に入れなければならない。
だから四つの玉をタイ兄に渡す訳にはいかない」

『へぇ。だが……まさか、四つの玉を手に入れる事が出来たのは
自分達の力だと思ってやしないだろうな?』


鼻で笑う様に言われた。
私は今までの事を、順を追って思い出そうとした。

しずくさんに水晶玉の在りかを教えたのは『男の人』。

おじいさんを襲ったのは
『少年なのに、大人の力をはるかに超えるような奴』。

それらは多分、タイの仕業だと私は考えていた。


『その通り。妖怪の匂いを振りまき、
スネリに気づかせ港町に誘導したのも俺……』


そしてしずくと私を戦わせたのも、タイの仕業。
私に『水』の玉を手に入れさせるために。


「まさか……じゃあ、果南島へのチラシをバラまいたのも」

『当たり前じゃないか。俺が考えたのさ。洞窟の迷路の地図も教えてやっただろ。
ちなみに、キムナに島の御霊が悠久の玉かもしれないとも教えてやった』

「っ……どういう……事……。」

『答えないと分からないか?全ては俺が導いた事だったんだ』

「…………」


私はかなりのショックを受けてしまった。
おかげで、一瞬上手く声が出なくなったほどに。

だって、私も……しずくさんや幹太郎さんも……。


タイ兄の思うがままに動いていたなんて!

第5.18話 驚きの真実 祝140個目→←第5.16話 無理にでも戦う


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作者名:フェイル | 作成日時:2010年12月8日 21時

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