妖界ナビ・ルナ～私は伝説の子～part５ (ページ6)

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第５.５話　もしかしたらページ6

それから、ふと気になったことがあった。

「もっけもスネリも知っているの?」

「えぇ、レンメイ様に聞いていたから。けど、もちろん
四神の存在は聞いただけ。実際目にした事はないの」

「お母さんに……」

ぼんやり思っていると、『金』の玉がふわりと
私の手から離れて、石板の丸いくぼみにすっぽりとおさまった。

「あっ!」

私が叫ぶのと、玉が目を射るように光りだすのと同時だった。
木箱の中の三つの玉も強く光りながら、勢い良く箱から飛び出した。

白かった四つの玉の色は変わり
流れ星のように、尾をひいて空を飛んでいく。

『木』の玉は青く光り、東の空へ

『火』の玉は赤く光り、南の空へ

『水』の玉は薄墨色に光、北の空へ

「もしかしたら……」

不意にもっけが呟いた。

「この島のように、他にも東と南北に三つの無人の小さな島が
あるかも。そしてそこにも、ここと同じように石板があると思う」

「そこへ飛んで行ったの?」

「たぶん。『金』はここ西に呼応しているし」

「そういえば……前から思っていたのだけどこの玉の文字って……」

その先の言葉も察したのか、私が言葉を中断しても、
もっけはそのまま答えてくれた。

「これはそれぞれ『き、ひ、きん、みず』と読むのではなくて
『もく、か、ごん、すい』と読むんだ」

「それ等の玉は、四神……方位と関係しているんだね」

確か、『木』の玉が飛んで行った東を守る神獣は『青龍』
『火』の玉の南を守る神獣は朱雀で、『水』の玉の北を守る神獣が『玄武』

そしてここの島……西には白虎が……。

「青龍、白虎、朱雀、玄武……」

口の中で、四神の名前を唱えると、
内側から得体の知れないエネルギーが満ちてくるようだった。

私が少し震えた後、突然声が降ってきた。

『やっと、ここまでたどり着いたな』