96話 ページ50
「俺もあいつらと戦ったとこがある。空中戦だけなら帝国をも凌ぐ」
『それに。今、守が言った必殺技って高さがまだ低い技ばかりなんだよ。あのジャンプ力で上を取られたら…』
その先は言わずとも全員が分かった。
「あっ、でも。瞬発力なら、Aは負けてないんじゃないか？帝国との練習試合や尾刈斗中の試合でも凄い速さで走ってたじゃないか。陸上部の俺を超える速さだったぜ」
「あぁ、確かに！」
風丸が言うと、半田は納得したかのように頷く。
「まぁ、確かにね。でも、知ってんの？Aちゃんの弱点」
「Aの弱点…？」
土門の言葉に円堂は引っかかり、Aを見た。
『うん、そうだよ。私の弱点は、体力なんだよ』
「体力…あっ。そういえば、尾刈斗中の試合でかなり速いスピードで走った後、息切れとかしてましたねぇ」
「よく深呼吸して息を整えていたなぁ…」
尾刈斗中の試合を思い出す目金と影野。
「Aちゃんの体力は、女子の体力の平均より下回っているんだ。相手が素早いとなると、Aちゃんもそれに対応しなきゃいけない。いくら瞬発力が強いAちゃんでも、体力が尽きればねぇ…って、あっ」
土門があることに気付く。
隣で聞いていたAが今にも泣きそうなのだ。
「あっ、いや、作戦のために話をしていてだな！別に役に立たないとかじゃなくて…！」
『そ、そうだよね…体力がないもんね…そりゃ、役に立ちませんよ』
Aの様子を見て慌てる土門の肩に手が置かれた。
「土門君？なに、女の子を泣かそうといるのかしら？」
「えっ、秋？いや、別にそんな…げっ！」
目の前から感じるドス黒いオーラに土門だけでなく、一年生や染岡、影野、目金は顔を青ざめた。
何故なら
「おい、それはないんじゃないのか？」
「ねぇ、それ酷くない？」
半田と松野は眉をひそめながら言い、豪炎寺と風丸はただ無言で睨み、春奈に関しては黒い笑みを浮かべて土門を見ていたのだ。
因みにだが、鈍感なキャプテンはこの状況をよく理解していない。
「んー…気のせいか、なんか雰囲気が暗いなぁ。A、俺と一緒に体力作りしようぜ！」
『守…うん、やろう！』
円堂にそう言われて、顔をパァっと明るくする。
その様子を6人が見ると、ドス黒いオーラはどこかに消え、円堂のおかげであのオーラから助かった土門は息を大きく吐いたのだった。
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uzuki(プロフ) - いつもコメントありがとうございます！これからも頑張ります！ (2018年8月7日 23時) (
レス) id: e17308d430 (このIDを非表示/違反報告)
Niki(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！！これからも頑張ってください！！応援しています！！！ (2018年8月6日 7時) (レス) id: bdf48fdb68 (このIDを非表示/違反報告)
uzuki(プロフ) - ありがとうございます！今後の展開にご期待下さい！ (2018年7月23日 23時) (レス) id: e17308d430 (このIDを非表示/違反報告)
アイスプリンス(プロフ) - シリアスな展開になってきて、続きがとても気になります！これからも頑張ってください！応援しています！ (2018年7月22日 23時) (レス) id: b41235959c (このIDを非表示/違反報告)
uzuki(プロフ) - ありがとうございます！Part2も頑張って更新します！ (2018年7月18日 22時) (レス) id: e17308d430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：uzuki | 作成日時：2018年7月17日 23時
