78話 ページ32
再び尾刈斗中からのキックオフが始まる。
ホイッスルが鳴ると、武羅渡は幽谷にボールを渡す。
それと同時に地木流がベンチから立ち上がった。
「まさか、豪炎寺君以外にあんなストライカーがいたとは予想外でしたよ。雷門中の皆さん…
いつまでも雑魚が！調子に乗ってんじゃねぇぞ！」
あの温厚そうな姿はどこへ消えたのだろうか。
前髪が逆に鳴ると、口調だけでなく温かみのあった肌の色が白色に、穏やかな目や瞳が変わりつり目に、顔のペイントの模様と別人へと変わっていた。
監督の様子に幽谷は気付きながら、ドリブルをする。
「フッ、始まったか」
「てめぇら、そいつらに地獄を見せてやれ！」
「「「「「おうっ！」」」」」
幽谷を真ん中に、武羅渡、月村、木乃伊、八墓が並んで上がって行く。
すると、地木流が瞼を閉じて何かを呟き始めた。
「マーレマーレマレトマレ…マーレマーレマレトマレ…」
『何かな、あれ？』
「呪文か何かでヤンスかね…」
『！？…聞こえない、聞こえない、聞こえない…！』
栗松の答えに、Aは真っ青になった。
そして、聞こえないように聞こえていないと自己暗示をかける。
「来るぞ！」
半田の声で全員が尾刈斗中の攻めに構えるが、目の前の出来事に少し気が緩む。
出来事とは、攻めに来る5人のフォーメーションが入れ替わっていることだ。
「何だこれ？」
目を擦る松野をはじめ、雷門中サッカー部全員が敵の動きに目を凝らす。
「来るぞ！少林は9番！マックスは11番のマークに着くんだ！」
風丸の指示に少林寺と松野はマークしようとするが、その行動が雷門中サッカー部の目を疑った。
「何やってるんだお前ら！」
風丸の声で2人は気付いた。
少林寺の前には半田、松野の前にはAがいた。
敵をマークする筈が、味方をマークしていたのだ。
「どうなっているんだ？」
その間に尾刈斗中はDF陣へと突っ込んで行く。
「みんな、落ち着いて相手の動きを見るんだ！」
円堂の前に影野と壁山が阻む。
幽谷はそれに動じず、両手を宙に円を描くように回す。
「無駄だ、"ゴーストロック"！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 134人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
uzuki(プロフ) - いつもコメントありがとうございます！これからも頑張ります！ (2018年8月7日 23時) (
レス) id: e17308d430 (このIDを非表示/違反報告)
Niki(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！！これからも頑張ってください！！応援しています！！！ (2018年8月6日 7時) (レス) id: bdf48fdb68 (このIDを非表示/違反報告)
uzuki(プロフ) - ありがとうございます！今後の展開にご期待下さい！ (2018年7月23日 23時) (レス) id: e17308d430 (このIDを非表示/違反報告)
アイスプリンス(プロフ) - シリアスな展開になってきて、続きがとても気になります！これからも頑張ってください！応援しています！ (2018年7月22日 23時) (レス) id: b41235959c (このIDを非表示/違反報告)
uzuki(プロフ) - ありがとうございます！Part2も頑張って更新します！ (2018年7月18日 22時) (レス) id: e17308d430 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：uzuki | 作成日時：2018年7月17日 23時
