【イナイレ］光は誰にも掴めない ~ FF編 Part2~

68話 ページ22

4人がまだ話し込んでいることに円堂は、どこか苛つきを見せながら話しかける。



「だぁー！何を話しているかは知らねぇけど、もういいだろ！早く、このシュートに名前を付けようぜ！」


「あっ、あぁ…それいいね！」


円堂の声に松野は少し驚きながらも賛成する。
染岡のシュートの名前決めに「竜吾シュート」、「ドラゴンシュート」、「染岡スペシャル」、「ドラゴン染岡スペシャル」と次々に出てくる。
それに騒ぐ中、円堂とAは気付いた。


「あっ、豪炎寺」



『……』



こちらに近づいて来た豪炎寺に、全員が嬉しそうな表情や驚く表情をする。
そして、豪炎寺は言った。



「円堂、A。俺…やるよ」



その言葉、その表情には強い意志が込められていた。
呆気に取られていた円堂は、パァっと嬉しい顔になる。


「豪炎寺！」


円堂と1年生は喜びの声を上げた。



『修也』



豪炎寺の名前を呼び、目の前にAが歩み寄る。
そして、手を差し出して微笑みながら言った。



「…おかえり、修也」



「あぁ、ただいま」



その手を取ると、円堂達の前では今まで見せなかった柔らかな表情を見せた。
その様子に頰を少し赤めたり、顔をしかめたり、複雑な顔をしたりと様々な反応をするが、2人の雰囲気に包まれた豪炎寺とAはしばらくの間、それらに気付かなかったのであった。

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