66話 ページ20
河川敷では、ボールの蹴る音が何度も響く。
染岡は1人でゴールに向かってシュート練習をしていたが、外れてばかりで一回も決まらなかった。
練習に疲れる染岡が地面に手をつくと、地面に汗が数滴落ち、息切れを激しくする。
「染岡、頑張ってるな！」
起き上がると、円堂とサッカー部の部員達がいた。
「円堂…やっぱ、うまくいかねぇよ。なんかいけそうなのに、全然決まらねぇ。これじゃ、ストライカー失格だな」
その言葉に真剣な表情になる円堂。
そんな彼の肩に手を置いたのは、Aだった。
『守、ここは任せてよ。竜吾、少し休憩しようか』
円堂たちは先に練習を開始し、Aは竜吾を連れて土手に座った。
『おつかれ。どう、練習は？』
「コントロールが全然ダメだ。どうしても狙った方向にいかねぇ…」
『そっか…』
苦笑しながら染岡にスポーツドリンクを渡す。
それを受け取ると、勢いよく飲み、大きく息継ぎをした。
「Aの言う通り、豪炎寺に嫉妬していた。あの時の練習試合、豪炎寺じゃなくて俺が決めてたらなって思っちまった。俺もあんなシュートを撃ちてぇ…！」
染岡の本心を聞いたAは、微笑すると立ち上がる。
『守ー、みんなー、竜吾のシュートを完成させよう！』
「はぁっ！？ちょっ、お前っ！！」
突然叫んだことに染岡は驚いた。
『…シュート。決めたいんでしょ？』
「そりゃぁ、そうだけどよ…豪炎寺みたくは…痛っ！？」
2度目のあのデコピンをくらい、額をさする。
そんな様子に呆れながらも話しかけた。
『何言ってるんだか…目標なら分かるけど、竜吾が修也…豪炎寺になるなんて無理。いい？豪炎寺は豪炎寺。竜吾は竜吾。竜吾は竜吾なりの力で見せつければいい。それが、"染岡竜吾のサッカー"なんじゃないの？』
「俺のサッカー…」
『それに…竜吾だけじゃない。サッカーはみんなでやるものでしょ？竜吾、みんなで竜吾だけのシュートを作ろうよ。ねぇ、みんな！』
すると、部員達がそれぞれ答える。
「あぁ、そうだな！」
「やろうぜ！」
「おーい、染岡！手伝うぜ！」
「俺たちも協力します！」
仲間達の支えに気付かされた染岡は、気持ちが晴れ立ち上がる。
「よぉし、やってやろうじゃねぇか！俺のサッカー！俺のシュート！」
こうして、染岡のシュートを完成させるべく、染岡が入った練習が始まった。
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uzuki(プロフ) - いつもコメントありがとうございます！これからも頑張ります！ (2018年8月7日 23時) (
レス) id: e17308d430 (このIDを非表示/違反報告)
Niki(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！！これからも頑張ってください！！応援しています！！！ (2018年8月6日 7時) (レス) id: bdf48fdb68 (このIDを非表示/違反報告)
uzuki(プロフ) - ありがとうございます！今後の展開にご期待下さい！ (2018年7月23日 23時) (レス) id: e17308d430 (このIDを非表示/違反報告)
アイスプリンス(プロフ) - シリアスな展開になってきて、続きがとても気になります！これからも頑張ってください！応援しています！ (2018年7月22日 23時) (レス) id: b41235959c (このIDを非表示/違反報告)
uzuki(プロフ) - ありがとうございます！Part2も頑張って更新します！ (2018年7月18日 22時) (レス) id: e17308d430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：uzuki | 作成日時：2018年7月17日 23時
