#26 ボウゼン ページ28
「………はー……」
こっちに来て、1週間と半分。
私は、今日も元気に走っていた。
未だに【TO羅丸】から追われているけれど、さっぱり訳が分からない。
とりあえず、お馴染みの裏路地に逃げ込む。
「………ふぅ……」
足音が去った後、その場に座り込む。
「…………」
一旦、様子を見なくちゃ。
見た所、狙われてる訳じゃなさそう。
抗争を起こそうとしている訳でもなさそうだし。
そうなると、理由は限られてくる。
敵意を持たれてないとすれば………
あれ、何で私、追われてんの？
「おい、寝てんのか？」
とても近くで聞こえた声に、思考を中断して慌てて顔を上げる。
「し、静雄さん!!!?」
見まごう事のないバーテンダーの制服。
それは、間違いなく静雄さんだった。
「………な、なん……!!!!」
「いや、遠くから声掛けても気付かれなかったから」
「えええ………」
「何かあったのか。
あ、トムさん。こいつっす。
木谷 A。」
すると、静雄さんの後ろからドレッド？ヘアの男の人。
「ちょ、本当に学生じゃねえか!!!
あー、こいつの上司の、田中トムだ。
よろしくな」
「あっ、はい!!!
よろしくお願いします!!!」
「にしても、一人暮らしか？
親御さんは？」
トムさんは、不思議そうにしている。
「あ、えーっと、もっと田舎の方で暮らしてたんですが、家の借金の事を知らされて、そのまま家売っちゃったらしくて。
だから、こっちで幼なじみの家にお世話になろうと、上京して来ました」
ちょっと前の事を思い出しながら言うと、トムさんと静雄さんは、俯いて目元を抑えている。
「………腹、減ってるか？
一緒に、そこらの飯食いに行こうぜ……
奢るから………」
「え!!!?も、申し訳ないですよ!!」
「………俺、苦労人には優しいから………優しいから………
うん、この時代、世知辛いよな……」
ポンポンと背中を叩かれる。
「えっ、えっ」
結局、お昼ご飯を奢ってもらった。
イタリアンのお店で、ピザが美味しかった。
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みゃあ(プロフ) - 臨也さんがいいですっっ！ (2015年3月29日 15時) (
レス) id: 731c694af3 (このIDを非表示/違反報告)
たかと - 紀田君でお願いします〜〜 (2015年3月25日 1時) (レス) id: 05d7bebd35 (このIDを非表示/違反報告)
SuZu - 紀田でおねがいシャス！ (2015年3月19日 21時) (レス) id: cc6b211aa2 (このIDを非表示/違反報告)
アスナ(プロフ) - シズちゃんでお願いします！これからも頑張ってくださいね! (2015年3月18日 22時) (レス) id: d24474e93e (このIDを非表示/違反報告)
鐚璃蒭 - はじめまして！鐚璃蒭といいます。とても面白いです！臨也さんでお願いします (2015年3月18日 18時) (レス) id: 440bf90897 (このIDを非表示/違反報告)
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