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#19 ツナガル ページ21

「おい」

低い声。

「1個だけ聞く。

その子に怪我させたの、お前らか?」

『あん?誰だテメェ』

「いいから答えろ」

『そーだよ。俺らがやった。

楽しかったぜ?女殴ったり蹴ったりすんのはよ!!!』

「……っ…!!!!」

思わず、服の裾を掴む。

昨日の恐怖が、忘れられない。


「そうか。


そんだけ聞けりゃ、十分だ。」


そう言い放った男の人は、長い脚を3人に順番に放つ。

そのまま、3人の男の人は地面に倒れていた。

「もうちょっとやってやるか。」

男の人は、怒りを隠そうともせずにまだ殴り続ける。


「もう……やめて下さい……!!!!!!」


その男の人に、後ろからしがみつく。

「……お、お願いします!!!

わ、私、平気なので!!!このままやったら、この人達死んじゃいます!!!!」

この人が、犯罪者になってしまう。

それは、なんとしても避けたい。

だから、なんとか説明して、

それで、この人にはここを去ってもらおう。

そうじゃないと、この人が……


「何で?怒って、ないのかよ?」


「………!!!」

向きを変えた男の人は、私の怪我を順になぞっていく。

慈しむように、悲しそうに。

細い指が肌に触れていて、微かな痛みに肩が跳ねる。

「ほら。痛いだろ?

なのに………どうして、それ以上やってやろう、って気にならないんだ?」

「………わ、私の問題に、あ、貴方を巻き込む訳にはいきません」

すると、男の人は驚いたような顔をする。

そして、笑う。


「はは、女は、守られるもんなんだ。


女を守るために、俺はあいつらをぶっ飛ばした。

だから、これは俺の問題でもある。

俺が、あいつらを許せなかったからあいつらをぶっ飛ばした。

な?」

そう言って、頭をわしわしと撫でられる。

「で、でも……」

「あ、そうだ。

俺の名前、言ってなかったな。


六条千景ってんだ。よろしくな」


六条…………千景………


どこかで、聞いたような………


そこで、ピースが全てつながった。


喧嘩があんなにも強かったこと。

黄巾賊に、喧嘩を売るような真似をしたこと。

この人が、

【TO羅丸】の……トップ、



六条……千景………

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みゃあ(プロフ) - 臨也さんがいいですっっ! (2015年3月29日 15時) (レス) id: 731c694af3 (このIDを非表示/違反報告)
たかと - 紀田君でお願いします〜〜 (2015年3月25日 1時) (レス) id: 05d7bebd35 (このIDを非表示/違反報告)
SuZu - 紀田でおねがいシャス! (2015年3月19日 21時) (レス) id: cc6b211aa2 (このIDを非表示/違反報告)
アスナ(プロフ) - シズちゃんでお願いします!これからも頑張ってくださいね! (2015年3月18日 22時) (レス) id: d24474e93e (このIDを非表示/違反報告)
鐚璃蒭 - はじめまして!鐚璃蒭といいます。とても面白いです!臨也さんでお願いします (2015年3月18日 18時) (レス) id: 440bf90897 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐野。 | 作者ホームページ:なし。  
作成日時:2015年2月15日 18時

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