【drrr!!】この街は、田舎出身の私に優しくない。

#17 セツメイ ページ19

「そうだ、今日の事、まだ説明してなかったね。

説明してあげるよ」

今日の事。それは、きっと黄巾賊の事。

この、池袋で起こっている、【抗争】の事。

「あ、ありがとうございます」


「まず、この街、池袋には3つの勢力があるんだ。」

臨也さんは人差し指を立てる。

「まずは、【ダラーズ】。


トップは、竜ヶ峰帝人。


ちなみに、俺とシズちゃんも入ってるし、ドタチンも入ってる。」

臨也さんも、静雄さんも……?


ダラーズ、竜ヶ峰……帝人。


臨也さんは、指を2本立てる。

「そして、2つ目。【ブルースクウェア】。こっちは、ドタチンが入ってた。

リーダーは………まぁ、今度でいいか。」

ブルー、スクウェア………


「そして、3つ目。【黄巾賊】。

トップは紀田正臣。」


「…………っ」

正臣くん……

幼なじみが、池袋と言うこの街で、戦っている。

喧嘩だって、しているんだろう。

そう思うと、なんだかやるせない。

「……そして、これに更に入る勢力。


【罪歌】と、【TO羅丸】。」

臨也さんが、両手を広げる。

「【罪歌】。

これは刀の名前だ。ちなみに、持ち主は園原杏里。」

……園原、杏里……

「そして、【TO羅丸】。

こっちは、埼玉の暴走族。

トップは、六条千景。


ざっと、こんなものだね。」

「………はい、ありがとうございました。」

その時、臨也さんの電話の音が響く。

「おっと、仕事だ。

それじゃ、部屋に戻って、鍵をちゃんと閉めて寝るんだよ。

おやすみ」

頭を撫でて、臨也さんはまた玄関へ向かう。

「………は、はい!!!おやすみなさい!!!」

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