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1日目
本当にAは俺を覚えていなかった
『………………ぇ、と』
「んー、やっぱわかんねぇか……
知らねぇ人隣に居たら嫌だよな、これ読んどけ
廊下出て1番奥の部屋に居るから読み終わったら呼びに来てくれるか?」
『……、はい』
宇髄、なんて笑いながら呼んでくれてたのによ
全部全部お前の目には、記憶には
一切俺は居なかったってのかよ
ガラッ
ピシャッ
「……クソ…っ」
あんな餓鬼1人の記憶に残ってなかったってだけで何泣いてんだ
情けねぇ……
阿呆A……
こんな悩むとか有り得ねぇ……地味すぎんだろ
なんなんだ、こんなんじゃあいつが居なくて寂しいとか思ってるみてぇじゃねぇか……
コンコン
『……宇髄』
「…………もう読み終わったのか?」
『……うん、だいたいは理解した
泣かせてごめん……、心配かけてごめん
今の私じゃ、前の私のように出来ないかもしれないけど
私も、頑張るから
1週間しか時間は無いけど、私に力を貸してくれ……
……宇髄天元』
俺に頭を下げてくるA
こんなA、俺でも知らねぇわ……w
「……仕方ねぇな!お前がやっと前むけんなら俺も手伝ってやるよ
つーか!泣いてねぇから……!」
『……嘘つき、目が赤いよ?
いつも私を見守っててくれてありがとう、宇髄』
「………………、」
それでも、どんなに頑張ったって次のお前が俺を覚えてることなんてねぇんだよな……
『ほら、また泣いた
泣かないでよ宇髄…………、
…………あれ、なんでかな
私も涙、止まんない……………』
きっと、お前の中のどっかに俺が居るって信じてるから
頼りない俺だけど、お前の力になれるよう頑張るから
今日だけ、思い切り大人気なく地味に泣かせてくれ
「泣いてんじゃねぇよ__」
『……誰のせいだ、
それに宇髄だって泣いてんじゃんか……』
「誰のせいだよ……w」
きっと、
いや、確実に
お前を壊したのも
お前を泣かせたのも
全部俺のせいだ
『……1人で抱え込むんじゃないよ、馬鹿宇髄
1人で悩んでんじゃねーよって、
言ったのはあんたでしょ……?』
「…………ははっ、覚えてねぇ癖によく言うわwww
泣くのも今日で終わりにするから、何も言わずにそばに居てくれねぇか?」
『仕方ないなぁ…w』
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ぽてと(プロフ) - 続編?おめでとうございます。こちらも号泣きて読ませてもらいました。素敵な小説ありがとうございます。 (2021年4月14日 5時) (レス) id: 1b62a14c7d (このIDを非表示/違反報告)
あぷる - 今日正確には昨日読み始めたんですけど泣きっぱなしでした!すっばらしい作品です><更新がんばってくださいお体に気をつけて!!!! (2020年12月7日 0時) (レス) id: 9ae6da1d4e (このIDを非表示/違反報告)
やきべん(プロフ) - 波さん» わわっ、いつもありがとうございます!期待に応えられるよう頑張りたいと思います! (2020年12月1日 21時) (レス) id: e566a07046 (このIDを非表示/違反報告)
やきべん(プロフ) - 瑠夢さん» ありがとうございます、これからも頑張りますね! (2020年12月1日 21時) (レス) id: e566a07046 (このIDを非表示/違反報告)
波(プロフ) - 続編?新作?おめでとうございます!!!いつも楽しみにしていたのでとっても嬉しいです、、、!!これからも応援しています、頑張って下さい! (2020年12月1日 18時) (レス) id: e7a357962e (このIDを非表示/違反報告)
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