【完結】7日経ったら忘れていいですか _3_【鬼滅の刃】

佰壱 ページ8

｢着物を着て、夜の街を歩いてた小さい子に似てる気がしなくもない…………………｣









『遊郭じゃないですか？私吉原出身なので』









静まる部屋





｢……………………………………………………足抜け…？｣






『いや、私借金とかしてないですからただ普通に逃げてきただけです。


売られた身なので辞めたいと言えず…………』








涙目で私に飛びついてくる皆




小さな子供なのに可哀想、とか

辛かったね、とか


沢山言葉をかけてくる






｢てことはお父さんって本当のお父さんじゃないの、？｣






『血繋がってますよ


親が別れた時に私お母さんに無理やり連れてかれて売られたんで。


だから今のお母さんのこと私大好きですよ


あんなに暖かいご飯は出して貰えなかったから』





ポロポロと涙を流す皆




同情の目を向けるみんなとは違い


蜜璃ちゃんはとても悲しそうな表情をしていた


多分、なんで言ってくれなかったの

とか、そういう感じだと思う




『蜜璃ちゃん、私別に隠してたわけじゃなかったのよ？

ただ、自分から人に話すにはあれな話かなと思って……………』






｢ううん、そんな辛い事があって

鬼殺隊に来て、ようやく幸せになれたのに




あの事故で…………私も、周りの人達もAちゃんを傷付けて……………



自分が嫌になっただけなの……｣







『…………………いいんだよ、蜜璃ちゃん




私の顔よく見て？








ほら、怒ってないでしょ？




前は前でいいの、今は蜜璃ちゃんの近くに居られる』





｢……………Aちゃんは、優しすぎるよぉ………っ｣






優しいわけじゃない、やられたのが自分だったら手のひら返しって思うよ、多分






けど私じゃないもん、私はその苦しみを知らない


ならどうでもいいでしょ？





今一緒にいるのは私、傷付けられたのは前のA




何も関係ないじゃん、









優しくなんてない、







他人事のように思っているだけよ









｢Aちゃん、大好きだよっ………｣









あぁ、この子はなんて優しくて純粋な笑顔でこんなにも綺麗な涙を流すんだ









それに比べて、私といえば








めんどくさい事は作り笑顔で全部流して







深く関わりたくないから適当に仲良くしてて









誰かにかける言葉だって適当に言葉連ねとけばなんとかなる

遊郭でもそうだったもん



人付き合いとか笑顔って……………









本当めんどくさ

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