【完結】7日経ったら忘れていいですか _2_【鬼滅の刃】

伍拾陸 ページ10

｢お前は辛いよな、7日間で記憶が消えるって知らなきゃずっと同じ環境で同じ日々を送れた




忘れたくないことなんて、消えたくない理由なんて出来なかったよな……………






俺はお前の気持ちを派手に尊重するけど

俺の地味な気持ちも聞くだけ聞いてくれねーか？｣





『…………聞くだけなら』





微笑んだ宇髄が話し始める








｢お前と出会ってからの3年、4年目か？




まじで本当にどの7日間もド派手で楽しかったぜ？




お前が愛奈の事を怪我させたって聞いた日、お前は酷く落ち込んでたな

俺はお前に"？絶対守るからな"なんて言葉は地味に言えなかった




こんな餓鬼が色んなもん背負ってる中で、どう声をかけていいかわかんなかったから


ひたすらお前のそばに居た


今回が初めてなんだぜ？1日目で俺の事宇髄って呼んだの
なんでお前は日記に俺の事書かなかったんだろーな………………


派手にぶっちゃけると、…忘れて欲しく無かった

前の7日間にお前に伝えた、俺がお前の記憶が消去されるって気付いた日も嘘

あの事故から14日が経たないうちに気付いた



それからはずっとお前のそばから離れてねぇのにな……………

どうして1日目にお前は俺の事忘れてんだよ
どうして7日目に俺に毎回

7日経ったから忘れてもいい？って聞くんだよ





ド派手に忘れられる身にもなって欲しかったわ









A、お前の日記がお前の記憶の代わりなんだよ



お願いだからよ、、もう二度と忘れようとしないでくれ……………っ









辛いのも苦しいのも消えたくないのも理解してる

その気持ちから逃れたくて全部忘れたいのもわかってる





忘れられたくない、これだけが俺の願いだ





前の7日間が始まる前の日、日記から1ページだけド派手に破り取った




これはお前に預ける、どうするかはお前が考えろよ｣




宇髄から手渡されたのはあの日記の1ページ




私はそれに目を通す


ーー

拝啓、一日目の私へ


私はどう足掻いてもある人を好きになる

7日目には消えたくないと強く願うと思う……

苦しく辛い7日間を笑顔で過ごすのはもう疲れた

私がこれより前のページのそいつに関して書いてある物はほぼ部屋の箪笥の中に隠した

これ以上私は辛い思いをしたくない
苦しい思いをするくらいならこの気持ちも全部捨てたい

だから未来の私

この日記にはそいつの名前を書かないように


そいつってのは出会ったら理解出来るよ

いつか恋をしない7日が訪れますように

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