【完結】7日経ったら忘れていいですか _2_【鬼滅の刃】

捌拾捌 ページ43

手紙を書き終わった後も私の目からは涙が止まっていなかった







私がやり遂げたかった事も、もうできないし



子供達を抱きしめることも



これからも皆の隣にいることも









五月蝿いあいつに好きだと伝えることも




私にはもう出来ないんだ







そう思うと涙が止まらなかった




どうして7日で消えてしまうのか




どうして私だけがこんな思いをしなきゃいけないのか







どうして、幸せになれないのか








『………………………生きたい…だけなのに……っ』








コンコン







『……………………窓…？』






カーテンを開けて窓を開けると大きな何かが私を包んだ



あぁ、私は知ってる


この暖かさを。この優しい心音も匂いも






｢今度はド派手に間に合った｣









『………………来ないのかとっ……、また、1人で消えるのかと思った………



あと10分も無いのに…………』





｢作業長引いて……………ごめんなA、



今度はちゃんと一緒に居ような｣









宇髄が私の部屋に上がり込んで、私を抱きしめたまま床に座った








『あのね、宇髄





私沢山お前に話したい事あるんだよ、？


けどね、10分じゃ足りないから短くして言うね』






｢おう、｣






宇髄の手を握ったまま笑顔で話す






『ありがとう、宇髄




お前に伝えたいことで1番重要なのが感謝だ


手紙なんて書いてないから何度でも言ってやるっから……………忘れないでね…？




一緒にいてくれてありがとう

宇髄と話す時間が大好きだったよ、ありがとう

……っ、こま、った時に話を聞いてくれてありがとう

不安な時に抱きしめてくれて、泣きたい時にそばにいてくれて…本当にありがとう…っ

わがまま聞いてくれてありがとう

私の手を引いてくれてありがとう


短かったけど、幸せをくれてありがとう』




泣いて吃りながらも最後まで口を動かした




｢これからも幸せにする気しかねーよ…………




俺からも、ド派手にありがとうなA

お前が居てくれて良かった、絶対忘れねーからな｣





『うん……………っ』








時計の音が部屋に響く








後3分、私は宇髄に次の私が目を覚ましたらして欲しいことを伝えた







『…………後2分しかないよ』



｢話し足りねぇな｣



『うん、そういえば


一日目に7日目に俺より泣かせてやるって言ってたの叶わなかったね


あの時の宇髄の方が泣いてた』


｢後2分で号泣すんぞお前……｣

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