世界一綺麗な音【宇髄天元】

8音目 ページ10

宇髄side


あれから１ヶ月が立ち、胡蝶から迎えに来てくれと頼まれた




「雛鶴、まきを、須磨

前言ってた奴今日から来るからな」

「「「はーい！！」」」





ガラッ




「ぁ」

「あ？善逸じゃねぇか……何やってんだ？」

「いやぁ？ちょっとね……？」


またこいつ俺の嫁に会いに来たな


「べ、べべ別に雛鶴さん達に会いに来たわけじゃないよ！？」

「じゃあ何しに来たんだよ、

俺に会いにか？」

「………………………………あー、そうそう！

てことでおっじゃまーしまーっす！！！」





間が長ぇよ


「あら、善逸さん！」

「須磨ちゅわぁーん！」



「俺の嫁に手出したら殺すぞ善逸」

「わかってるよーんっ！」


気持ち悪い奴だな……



ーーーーーーーーーーー

ーーーー

ー






『宇髄さんっ……！』





「うおっ……なんかデカくなったか？」


『普通のご飯食べたりしてたらね、ちゃんと体に肉ついたのっ！』


「おう、鬼殺隊はよく食べねぇとなれねぇからな」





ニコニコと笑って俺の手を握って歩くA

１ヶ月前は泣き虫で暗かったのに


こうも変わるんだな





「髪は邪魔じゃねぇか？」

『……んー、結ぶことにする……けど、前髪は……』

「無理しなくていいからな」

『うん……後ろだけ結ぶね』



屋敷に着く前に街で簪屋を見つけた

Aの目が輝いてる




「見てんのこれか？」

『……ぇ……あ、うん！

サンカヨウ………………私このお花好きなの』



サンカヨウって実が食用のやつだろ？

胡蝶の花の研究の資料にあった気ぃすんな



『雨に当たると透けるの

透明で、この硝子細工みたいにね………………………………』


「お嬢ちゃん……よく知ってるね…………！

この花おじさんの大好きな花なんだ

綺麗だろう？」


『……はい！

今は手持ちが無いので今度買いに来ますね』




後で買ってやろう
あんな顔で笑うんだな……よっぽど花が好きなんだろうな

少し地味だったが派手に可愛かった





雨に濡れると透明になる花



サンカヨウ






本物見てみてぇなぁ……






『_____宇髄さん、人にぶつかりますよ』

「ん？あ、あーボーッとしてた」

『疲れてるんじゃないですか……？

無理に迎えに来てもらってすみません……』

「違ぇよw

サンカヨウ……見てみてぇなって思ってただけだ」




Aの顔がパァーっと晴れる


『サンカヨウはですね

____！』



好きな物に熱くなるって子供か


可愛いな…

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