世界一綺麗な音【宇髄天元】

30音目 ページ34

「なんだっ…………お、まえっ」






「Aの家族だけどなんか文句あんのかよ…………


てめぇこそ誰だ」




「A……？んな奴知らねぇな



俺が知ってるのは俺が育て上げたクソ女の塵だ」





辺り一体に寒さを隠すほどの熱い怒りの音が広がる








「Aちゃん、これ着て……？



ごめんね………………怖い思いさせたよね……っ」




ごめんねと、何回も謝りながら私の事を見つめて羽織をかけてくれる






「お前らなんか……っ、俺の仲間がぶっ殺してやるっ！！！！！！」






……っ



鬼の音


人の音





草陰から沢山の鬼や人が出てくる







なんで…………っ、人と鬼が手を……





「Aって言うのかぁ……？クソ女




今からお前をぶっ殺してやる


お前の体目当てのこいつらも全員お前の目の前で殺してやる



なんてったってよぉ…………数字付きの鬼が2体もいんだからなぁ……っ！！！！」





十二鬼月……！？





どうしてっ……







「善逸！！お前ら3人はぜってぇ人を刀で傷つけんな

鬼は殺せ！！！Aを守れ！！！」



どんどん増えていく鬼や人





人は無闇に傷つけられないから……っ






グイッ




「………………やっと捕まえた……



見ないうちに可愛くなったねぇ……俺のペット



いじめがいがありそうだ」





前の………………ご主人……様



首にナイフが押し付けられる





「はーい、皆


1歩でも動いたらこいつ殺すからな


せいぜい指くわえて見てろよ」





男が私を押し倒すとナイフを首に付けたまま片手で乳房を掴む





『い"だ…………………っ



やめっ………………』





「Aっ！！！！」





伊之助が泣きそうな目で私の名前を叫ぶ





首に暖かい物が伝う





「こっち来んなっつってんだろ！！！！




テメーらは何も出来ずにそこでおすわりだボケ！」





痛い


苦しい


辛い


寒い





沢山の音が私の頭の中で回り続ける





「ははっ…………皆が固まって見てる中


俺は気持ちよくここでお前に突っ込むのかぁ……！！


いい眺めだなぁ」






『やだ……やだやだやだっ……


やめてっ……』






「今更純情ぶったって仕方ねぇだろ……？


暴れんなって、ぶち殺すぞ？」





私の片足を無理やり上げると


私のソレに当たる何か



『嫌ぁっ………………………』







見ないで……お願いだから見ないで……っ





そんな顔でこっちを見ないでよっ………………

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