派手な大人と透明子供〔鬼滅の刃〕

143日目 ページ14

『そんなの、私が許さないから……

女の鬼は？』

「俺がやったァ、んな事より体……」

「止血をしましょう、？

A……私はまだ貴女と……」

『ううん、いいの……どうせもう死んじゃうから

最後にお願い、聞いて？』

「あぁ、んなの派手に聞いてやる……っ」

泣かないで………………

天元、不死川、しのぶちゃん、無一郎、烈花

私は十分な位幸せだったよ

『あのね、最後に星が見たい……っ

皆に囲まれてね…………ゲホッ……』

ドサッ

冷たい床に倒れたのと同時に私は気づいた

取れかけていた右足が灰になって消えている事に

『時間がないの……お願い、』

「……消えないでっ！Aっ」

無一郎の言葉と共に皆がこっちに向かって走ってくる

烈花もしのぶちゃんに支えられてこっちに向かって来る

「星なら……俺が出すっすよ

血鬼術

彗星銀河」

『うんっ、やっぱり烈花の星が1番綺麗……』

「Aっ……」

倒れる私を烈花が引っ張り、私の頭を膝に乗せた

『泣かないでよ…………っ

私皆が笑う姿が1番好き』

「こんな状態で笑えるかよ……っ！

Aっ……死ぬんじゃねぇよ……置いてくなよ」

『天元、渡したい物があるの

皆の指にはまっているの、見える？』

「……リングか？」

『そう、私が作った、の……ｺﾞﾎｯ

で、ねっ！

手出して？』

私は無事な片手で巾着を取り出し、リングを出す

『天元、結婚……して下さい……っ』

「…………っんなの、今言うかよ

派手にするに決まってんだろ……

だからよ、生きろよ…っ死ぬなよ……っ」

『ごめんねっ……』

あぁ、やばい段々と意識が……

「好きだ、大好きだ、愛してる

A」

『私もだよ、天元……』

目が見えなくなってきた

天元の体温が体に当たり、唇と天元の唇が優しく重なった

見たいなぁ……天元の顔

「っ、俺も！負けないくらい好きっす！！

大好きっす………………っ」

「んなの俺だって好きだよ？Aの事」

「俺だって好きだァ！！死んで欲しくなんてねェ…！」

「私だって大好きですよ……！」

皆が抱きしめて頬にキスをしてくれる

『ありがとう……、皆………………愛してる』

ゆっくり目を閉じると、もう開くことはなかった

皆の体温も段々消えていく

あぁ……少し寂しいなぁ……

「「A」」

真っ暗な空間の中、お母さんとお父さんの声が響いた

『お父さんっ…お母さんっ………』

「よく頑張ったね、偉いね」

お母さんの腕の中で子供のように泣き喚いた

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