派手な柱の本命継子〔鬼滅の刃〕

68日目 ページ29

『鬼と、仲良くする夢？』

「はい、姉さんの思いを私は継がなければならない

けれど、それはとても難しいことで

誰かがその夢のために頑張っていると分かれば安心するんです」

『私はその鬼に入らないの？』

「確かに、Aには鬼の血が混ざっています

けれど私はAを鬼として扱う事はしません、なんてったって可愛いんですもん

好きですよ、A」

しのぶちゃんに優しく抱きしめられる

『カナエさんの……匂いだ…』

「姉さんはいつも、誰に対してもこんな気持ちで接していたのですね……

A、期待しています。頑張ってくださいね」

『はい！！

花雲A！華柱、何にも挫けず……負けません！』

しのぶちゃんを抱き締め返して

私はそこから離れる

もう月が出ていた

明日には綺麗な満月になりそうだ……

ギシッ

部屋のベッドに倒れ込む

『風邪が治ったら派手に抱いてやる……

本当かなぁ……』

私はあの時間が大好きだ

何にも囚われないで、大好きな人と深く繋がれる

多少は痛いけど、幸せな時間

傍に誰かが居ることってこんなに嬉しいんだ……幸せなんだってよく理解できる。

コンコンっ

『っ……は、はい！！』

「今大丈夫か」

『義勇！？』

「心配してた、体調は？」

『全然平気だよ！』

義勇を部屋にあげて義勇の好きな鮭大根を出す

「これは」

『義勇のために作ったの……てのは嘘で、

ちょうど昨日作って食べたの

意外と美味しいから食べてみて』

義勇が鮭大根に手をつける

『美味しい？』

「……美味い」

少し義勇の顔が緩む

「おかわりはあるか？」

『あるよん』

すぐ盛り付けて渡す

「……、美味い」

『嬉しいなぁ……

義勇、私明日から天元の所に帰るよ

多分寂しがってるから。

義勇も遊びに来てね、鮭大根はいつでも作るよ』

「あぁ、そうする」

コンコン

「入るぞ……って冨岡ァ！？」

「不死川…………すまないが今日はおはぎを持ち合わせていない」

「別に俺はんなもんを貰いに来たわけじゃねェんだよ……」

不死川が私の前に立つ

え、なに。私なんかした？

「この前は……すまねェ。

あの鬼に熱くなっちまってよォ……」

『……え？なんだぁ、そんな事？

全然気にしてないよ！不死川にプレゼント！

おはぎだよ』

「おう、ありがとうな」

不死川が義勇の隣で座って皿に乗ったおはぎを食べ始める

2人とも好物になると顔が緩むの可愛い

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