夢じゃない。 ページ33
「体は大丈夫か？…今からシャワー、浴びるのか？」
エンマはゆっくり起き上がる。
垂れた髪も愛らしくて、少し目を逸らす。
私は最初は水だけ飲もうと思っていたが、シャワーを浴びるのもいいなと思った。
「水を飲もうかなって思ってたけど…シャワーも浴びようかな…」
「そうか、決まりだな」
え、決まりって…
エンマはベッドから降りて、流れるように私の腰に腕を回した。
「えっ？えぇ？？」
「水を飲んでから二人で浴びようぜ」
「…え！？えぇっと…私のお風呂…学生アパートだし…狭いからちょっとそれは…無理かな…」
私は腰に回されている腕をはがして、エンマの手を握った。
「すぐそこだけど…水一緒に飲みに行こう？ね？」
「…分かった」
少ししょんぼりしているエンマが可愛くて、私はつい頭を撫でてしまう。
やっぱりエンマは可愛い。なんて可愛いんだろう。
胸がキュンキュンしてしまう。
「A…、頭を撫でるのはいいが、それはAだから許しているんだからな」
手を引かれ、私は少しエンマに傾いた。
私よりも身長が低い彼は少し背伸びをして言う。
「A以外だったら技を一つは受けてもらってるなあ」
「えっ、…嫌…だった…？」
「別に、Aだから構わないが。少し気になる点があれば…撫で方がその、ペットみたいじゃないか…？」
「えっ、そんなエンマをペットだなんて…」
少し想像してしまった自分が情けない。
「…A…少し嬉しそうにしてないか？」
「してないっ、してないよ…！……あ、そう言えば…昨日…その、声大丈夫だったかなぁ…隣の人に迷惑かけてないかな…」
「防音の結界をこの部屋に張ってるからそれは心配するな。A、今後は抑えなくてもいいぜ」
エンマはニヤリと笑って、私の耳元で言った。
「いやっ、ちがっ、…」
また熱くなってしまい、あっという間にエンマに主導権を握られてしまう。
「じゃ、俺はぬらりに怒られる前に帰らねぇと。
本当はもう少しいたいが、Aもシャワー浴びたいだろう？」
「うん」
頷くと、エンマは目を細めて笑う。
「A、またすぐに会いに行く」
「…うん、待ってる。お仕事頑張ってね」
手を振ってエンマを送り出し、エンマの姿が消えたのを確認して私は座り込んだ。
「夢、じゃないよね…」
私は急いで水を飲んでシャワーを浴びることにした。
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岸 - yuiさん» yui様、好きと言っていただけて、こちらもきゅんきゅんしております( ´ ▽ ` )これから、もっとキュンキュンさせられるように頑張りますね！コメントありがとうございます(^^) (2022年8月4日 20時) (
レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
岸 - GHJさん» GHJ様、素敵なコメントをありがとうございます！返信が途方もなく遅くなってしまい、申し訳ございません…！これから再開していきますので、よろしくお願いします(*^^*) (2022年8月4日 20時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
岸 - 花音さん» 花音様、お返事が遅くなってしまい申し訳ございません。そう言っていただけて光栄です(^^)またぼちぼち再開していきますので、よろしくお願いします！ (2022年8月4日 20時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
yui - めっっっちゃ好きですこの話...凄いキュンキュンして、一人で悶えてます...... 執筆お疲れ様でした♪ (2022年1月22日 15時) (レス) @page20 id: 091807da6e (このIDを非表示/違反報告)
GHJ - 読んでいると楽しくなりすぎてもう全て読み終わっちゃいました＞＜続き楽しみにしてます！ (2021年12月5日 20時) (レス) @page20 id: 0fb369d062 (このIDを非表示/違反報告)
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