特別。 ページ27
ラッピングまで終え、私はお茶を飲みながら一息ついた。もう気づいたら夜である。
「これは…」
明らかにエンマとエンマさんのだけマドレーヌの量が多いのはもちろん、ラッピングも非常に豪華である。
他の妖怪達との差が…。しかし、大好きな人(？)には気合いを入れたいし、特別感も出したい。これは当然の結果なのではないだろうか。
ごめんね、みんな。どうか許して欲しい。
エンマにはこれぐらい分かりやすいアプローチをしないと気づいてもらえないだろうし、これで気づいてくれるかも分からないけど。
「明日、渡そう…！！」
明日渡すというのに、胸が高鳴ってしまって仕方がない。
エンマさん、喜んでくれるだろうか。
エンマはどんな反応するのかな。
みんなは美味しいって言ってくれるかな？
「みんなが美味しいって、言ってくれますように」
大量のラッピングされたマドレーヌを前に手を合わせ祈った。
＊＊＊
朝、いつもより早く起きて、準備をする。
少しだけ髪を巻いてみたり、昨日買ったばかりの可愛らしい花柄のワンピースを着て。
「ワンピースなんて久しぶり…変じゃないよね…？」
お店のお姉さんも「お似合いです！」って言ってたし…いや、それは買わせる為の──いや、そうじゃないはず！
「今日の私、うん…いい感じ…！！大丈夫！！」
姿見にグッジョブし、私は紙袋に綺麗にラッピングしたマドレーヌを入れ、少しヒールのあるサンダルを履いて外に出る。
エンマさんに一番に渡そう。
そう決めて、未来に行こうとうんがい鏡を通ろうとすると腕を掴まれた。
「ぎゃっ！」
腕を後ろから掴まれたら誰でも怖いし、驚く。あまりにも酷い声だった。
とりあえず、一度うんがい鏡を通るのをやめ、振り向き、また声を上げて驚いてしまう。
「えっ、エンマ！？」
「悪かった、驚かせて。Aが見えたもんだから、つい引き止めちまった」
エンマは私と目が合うと、すぐに目を逸らした。その仕草に小さくきゅうっと胸が鳴ったような気がした。
「大丈夫だよ。あ、あのね。昨日マドレーヌ作ったんだけど…」
言いかけている途中で食い気味に「何…！？マドレーヌ！！Aの手作りか！？貰えるのか…！」と少し興奮気味な大きな声が聞こえて、私はついつい笑ってしまった。
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岸 - yuiさん» yui様、好きと言っていただけて、こちらもきゅんきゅんしております( ´ ▽ ` )これから、もっとキュンキュンさせられるように頑張りますね！コメントありがとうございます(^^) (2022年8月4日 20時) (
レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
岸 - GHJさん» GHJ様、素敵なコメントをありがとうございます！返信が途方もなく遅くなってしまい、申し訳ございません…！これから再開していきますので、よろしくお願いします(*^^*) (2022年8月4日 20時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
岸 - 花音さん» 花音様、お返事が遅くなってしまい申し訳ございません。そう言っていただけて光栄です(^^)またぼちぼち再開していきますので、よろしくお願いします！ (2022年8月4日 20時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
yui - めっっっちゃ好きですこの話...凄いキュンキュンして、一人で悶えてます...... 執筆お疲れ様でした♪ (2022年1月22日 15時) (レス) @page20 id: 091807da6e (このIDを非表示/違反報告)
GHJ - 読んでいると楽しくなりすぎてもう全て読み終わっちゃいました＞＜続き楽しみにしてます！ (2021年12月5日 20時) (レス) @page20 id: 0fb369d062 (このIDを非表示/違反報告)
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