7カメ【パパ】 ページ7
「という訳で、人を探してるんだよね」
「あー……事故にあった子供に的確な応急処置が出来るんなら医療の知識があると思うんだが、赤い髪の男なんてがみともしかいないしな」
「たいちょー!頑張って探してあげてよ!!Aちゃん困ってるんだよ!?」
病院にいたのは見た目が怖い命田守と可愛い齢12ながらしっかりもののももみ。がみともから聞いたAの過去に同情したももみが命田にすがる。
「そんなこと言われてもな……髪が赤くて人を治せる奴なんて」
「やっぱりここにいたか、子供よ!さっきはコレを渡し忘れてな。うちの子供の店のラッシーだ、うまいぞ。おォ、ももみちゃんじゃないか。何だお姉さんに頼りに来たのか」
怒涛の勢いでやってきてAのポッケにラッシーをねじ込んでくるマクドナルドと、わなわなと恐怖に震えて命田の後ろに隠れるももみちゃん。
「待て待て、マクドナルド。うちのももみとあと事情は知らんが一応Aにも近付くのはやめろ。なんか危険な気しかしない」
「何言ってんだマモ!!事情も何もこの子達はうちの子供だ!」
「まさかとは思うがAの探してる赤い髪のお兄ちゃんとやら、お前ではないよな」
赤い髪で一応医療行為が可能という点ではマクドナルドも例外ではない。だが、当のマクドナルド本人もAも首を傾げている。
「私はあちこちでボランティアをしてるんだぞ。そんな何年も前のこと忘れてるだろ。それにな、昔の男より今のパパだろ!?なァ」
「うん……?」
「違うよAちゃん、勢いに押されて同意しちゃダメなんだからね」
「えっと」
困って皆の顔を見渡すが、マクドナルドを見て難しそうな顔をした後に頷いて手を取った。後ろで阿鼻叫喚している命田とももみをスルーして病院を去った二人。数分後、ようやく落ち着きを取り戻した命田が「あ!」と声を上げた。
「赤い髪で医学身につけてるやつもう一人いたわ」
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宇治銀時(プロフ) - サクラさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです。これからも不定期更新にはなりますが待っていていただけるとありがたいです!m(_ _)m (5月3日 12時) (レス) id: 7eec906a71 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - いやまじで最高ですありがとうございます (5月3日 12時) (レス) @page21 id: b396ddc2bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宇治銀時 | 作成日時:2024年3月21日 21時