君と出会った街

【VCRGTA2】その後。『勇者』 ページ25

【VCRGTA2】スペシャル。『勇者』
のその後のお話です。
VCRの楽しい個人医チームに浸りたい人向け。

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『そういえばAさんって飯売ってるんすか？』

いきなり葛葉さんから無線が入る。ぽけーっとしていたが、慌てて無線に応答した。

「『ごめん、ちょっと意識とんでた。購入制限かけてて10個までしか売れないけど……スドバ横、じゃなくて。警察署の近くにある銀行わかる？』」

番地を告げると『向かいます』と、連絡が入った。続いて、『私も後で買わせてください』と、ミミさんからの無線。

「『ミミさんは後で私が向かいます、今ディーラー忙しいんすもんね』」

『ホント？ありがとう！』

いえいえー。と、返答するとすぐさま番田さんから『1個いくら？』と無線がくる。やっぱ皆ご飯必要なのか。って、そりゃそうか。

「『えー、実はここだけの話。カジノ荒らした禊中の強制ジョブで1個5,000円でやってます。たぶん今んとこ聞いた中では最安値かな？』」

その報告後にあからさまに無線が途切れる。皆どうしたんかな？なんか変なこと言ったかな。いや、言ったな……業界最安値って漏らしたな。

「Aさん、ボクも大丈夫ですか？」

まず現れたのは叶さん。とりあえず個人医全員に渡る分くらいは確保してあるからと伝えると商品を買ってくれた。その途中で葛葉さんと番田さんも来た。

「あ、待ってくださいね。そういえばわきをさんから」

「どうしたの、わきを殺す？」

ヴァンがチラついている番田さんに慌てて首を横に振る。スペシャルで、1,000万の女にしてもらったことをTwiXに載せることを伝えると「え、殺す？」と念押しされる。

「スペシャルってなんすか」

向こうでの用語を知らない葛葉さんが、聞いてきたのでサンプルとして撮った例の「わきをお兄ちゃん」ボイスを聞かせると、ドン引きとゲラが混ざる葛葉さん。

「え、やっぱ殺した方がいいよね？」

「番さん落ち着いて」

大丈夫だから、と伝えると「そう」と言ってダウン通知に向かった番田さん。「嫌なこと要求されたらボクも殺りに来るからね」と物騒な事を言い残して去っていった叶さん。まだツボに入っている葛葉さんを残してミミさんのところへ向う。

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