君と出会った街

― ページ22

そのまま気分を良くしてつい目的も忘れ店を飛び出した私はフラフラと、バイクを走らせて見事に正面衝突。相手はこの街で事故を起こしたくない相手トップ3に間違いなくランクインするであろうマクドナルド。

しかも、コイツのせいで馬ウアーが幸せを手にして私が不幸になったときた。そんな因縁しか無い相手。

「マック嫌い！」

「ﾊｯ、なんだキミはいきなりぶつかって来ておいて」

「私の初恋返せよ」

みっともなくこんな時に涙が溢れてきた。いつもなら何言ってるかわからないけど何やら早口で捲し立てるマックが今日は黙って私の恨み言を聞いてくれた。

「ｿｳｶ、キミは……馬ウアーのことが好きだったのか」

マックともライトさんともとれる中途半端な声で、ようやく言葉を発したマック。その間も止め処無く涙は溢れていく。何度も何度も、何で好きになったのか自問自答しても理由は見つからなくて。でも好きで。ただ素直にはなれなくて。別に他の誰かから聞く馬ウアーの話だけで満足で。

「すまない」

「……マックが謝っても別に。それより今の全部誰にも言わないでよ」

「あぁ、まァ。キミがGBCに加入するなら考えないでも無いが」

「絶対に入らない」

「あｿｳ。明日の結婚式、嫌だったら来ない方がいい。下らないくらい面白い式にしようと考えてるからキミみたいなホンモノが紛れると苦しいだろう」

トゲトゲしい優しさ、マクドナルドとしては式が成功してくれなきゃ困るだろうから純粋な私への牽制と少しばかりの気遣い。

「優しいところもあったんだね。……いいよ、大丈夫。私、明日は」

24時間自分を偽り続けるから。結婚を祝いに来たただの友達を演じるから。それが終わればまた新しい世界に変わるから。未練タラタラの心にそっと道化の蓋をして、もう二度と恋心が起きないように笑顔で嗤い続けよう。そうしたらまた本物の日常が始まるから。



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

マックさんかける人おるんやろか？
あの喋りは文字に起こせないよ。
🤡ﾊｯ


もんちゃんのお話、書きかけのが1個あって完成させられないまま今のMOZUとALLINがしんど過ぎて筆が乗らないです。なんならギャング界隈みんなしんどいから見てない。元々そんなに見てないけど……。

※関係ない話だけど一応見て欲しい※→←【ストグラ】24時間の嘘。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す