君と出会った街

― ページ3

「マイキーさん、大丈夫ですか？もし体調悪いなら」

「あ」

大丈夫。と言いかけて、コレがAさんからのお誘いだったらどうしようと一時停止。「その……駅まで付いて来てくれますか」なんて情け無いくらい露骨なお誘いにAさんは耳まで真っ赤にして「はい」と同意した。

ニヤニヤとこちらを見てくる外野を視界から消し去って、帰る準備をするAさんを待ちながら。そういえばお会計と、ましゃさんを見る。

「飯代は」

「そんなの後でいいから」

楽しそうに人の一連のやり取りを肴に酒を飲んでるましゃさん。何か言われそうだったが、ちょうどAさんの準備が終わったみたいで二人で一緒に頭を下げて店を出る。

外の冷気は先程までの火照った身体を一瞬で冷やしてくれた。寒そうに自分の手を握り締め、袖の中に隠そうとするAさんについ「手繫ぎますか？」と声をかけた。

下心は無かったのに、口にすると汚く染まって見えた言葉を飲み込むことも出来ず差し出した手を引っ込める。が、その前に彼女の手が俺の手にふれた。

「……暖かい」

それは俺と彼女が、現実でも付き合い始めることとなったきっかけの物語。




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ストグラ関係の話書いてる時思ったより文字数多くてすぐ真っ赤になる。書いてる側の人あるあるだよね？たぶん。

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