君と出会った街

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「ありがとうございます！」

会計をすませて走って店を出ていったらだおさん。今からあれを持って誰かに渡しに行くんだと考えるととても店を続けられる気がしなかった。いつもより早くCLOSEの看板を掲げて店の片付けを始める。

商品棚にはらだおさんがいつ来ても良いようにと毎日用意していたヒマワリパン。ポロリと涙がこぼれ落ちた。叶わない恋に流されるなんてヒドい話だ。

その時、ドンドンと激しく入口を叩く音が聞こえた。咄嗟に涙を拭いて振り返る。ああ、私の勝手な感情で自分の仕事を投げ出すなんて。今日を一番の良い日にしようとしている人もいるはずなのに。

「すみません！……らだおさん！？」

「ビックリした……もう、Aさんいないかと思った」

「素敵な格好ですね……忘れ物ですか？」

さっきまでの警察官としての服ではなく、とても素敵な服。それもそうか、今から告白しに行くんだから。

「告白上手くいくといいですね。で、忘れ物って」

バッと片膝を地面につけたらだおさん。ころんだのかと思ったが違う。真っ直ぐとこちらを見る瞳は緊張しているのか少し不安そうに揺れている。





「Aさん。オレと……付き合ってください」





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青いバラの花言葉
「夢かなう」「奇跡」「神の祝福」
「不可能」「存在しない」
ヒマワリの花言葉
「あなたを見つめる」

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