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【ストグラ】青いバラ。 ページ12

青井らだお
タイトルとはかけてないですからね。書き終わったらたまたまこれがいいかなって思っただけで。(言い訳)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


カランカランとドアベルが来客の訪れを告げる。一瞬、外の風が飛び込んできて部屋の中に漂うお花の匂いをかき混ぜる。

「いらっしゃいませ」

こんにちはー。と間延びした挨拶をしながら入ってきたのは警察官の青井らだおさん。はじめは花なんてオレには似合いませんよと笑っていた彼がこのロスサントス唯一の花屋に足繁く通い出した理由は一体なんだったのだろう。

店主のAにとってはそんな理由は些細なこと、にしておかなくてはいけなかった。何故なら単純な理由、Aはらだおのことが好きなのだ。

だが、花屋に来る理由なんて黒い人は基本的に薬の材料集めがメイン。黒い人も白い人も共通するのは、この店にある花をモチーフにした食べ物と……大切な人に贈るための花束を買うこと。

Aにとってはいつもこの店名物のヒマワリパンを買うらだおの口からいつか花束の注文が出るのではないかと気が気ではなかった。でも、一方的に客の注文を詮索するなんてそれこそタブー。

らだおが花を注文する時がAにとっては自身の恋が実らなかったことの証明。それなのに。

「すみません、贈り物の花って何がいいんすかね」

「え……どういう方への贈り物ですか?」

動揺しながらも営業スマイルを続ける自分自身に戸惑った。完全に心と頭が剥離している。

「その。……告白っす」




パリンッ____。



そんな音が脳内に響き渡った。いや、脳内でなく胸のところ?そんな事はどうでもいいのに。考え続け無いと泣き出してしまいそうだった。

「らだおさんはやっぱ青の方が良いですかね」

奥から青いバラを取り出してくるとらだおさんは「こんなのあるんすね」と喜んでくれる。この花に隠された言葉を知らず。

青いバラには不可能とか存在しないとかいう意味がこもっている。まさに私の恋の終わりにふさわしい。終止符の花。

―→←― Side“N”



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宇治銀時(プロフ) - さよるさん» ありがとうございます!私の作品みて……というコメントが一番嬉しいですね。ちょっとALLINミリしらに近いとこあるのでmonDじゃなくて中の人になる可能性大ですけどわかりました!気長にお待ち下さいませ。m(_ _)m (12月16日 11時) (レス) id: 7eec906a71 (このIDを非表示/違反報告)
さよる - 全シリーズ好きすぎて思わずコメントしてしまいました!Mon dさんとの絡みが見てみたいなと感じました!(宇治銀時さんの作品みてmonさん気になりました!) (12月16日 0時) (レス) @page20 id: af11935ad8 (このIDを非表示/違反報告)
yamasaki464696(プロフ) - 宇治銀時さん» 全然大丈夫です!リクエストありがとうございました!お話も良かったです。 (12月15日 8時) (レス) @page18 id: 1e1501100b (このIDを非表示/違反報告)
宇治銀時(プロフ) - yamasaki464696さん» すみません、ちょっとイマイチな感じになってしまって本当に申し訳ないんですけど出来ました。本当にすみません。 (12月14日 22時) (レス) id: 7eec906a71 (このIDを非表示/違反報告)
yamasaki464696(プロフ) - 宇治銀時さん» 了解です! (12月14日 14時) (レス) id: 1e1501100b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:宇治銀時 | 作成日時:2023年12月12日 19時

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