君と出会った街

― Side“N” ページ11

Nqrseオチ。NかKか悩むよね。
ちょっと重めのカニピン。

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「はい、切符。あとプリズンデート60分、と」

「はぁ！？60分やり過ぎってことくらいは私でもわかるぞ？」

「知らん、チェイス中に余裕こいて番ちゃんと喋ってるAが悪いんですぅ」

それって、私より番さんとデートしたかったんやろがい。と怒っているAをプリズン送りにしてすぐにヘリでプリズンへ向かう。

「たしか、刑務作業は……」

そそくさと作業を進めているAにニヤニヤと笑いながら近付く。あれ、私より番さんとデートしたいなるせさんじゃないですかー。と、わざとらしく怒ったふりをするA。

「え、オレそんなこと一言も言ってませんが？」

「ほぼ言ってたやん！チェイス中に番ちゃんと喋ってるって、どう考えてもそういう意味でしょ！」

いやいやそんな。と、すぐさま否定する。だって、オレが嫉妬してんのは番田長助さんと話してたAにじゃなくてAと話してた番田長助さんに。だから。

久しぶりに帰ってきたというか、会えたAと親しげな番田さんには羨ましいとしか思えない。オレだってAと少しでも多く一緒にいたい。

「あーあ、これで前科持ちか。Middleeeさんのとこ入れてもらおうかな」

「何でだよ」

「何が？」

呑気に聞き返してきたAを抱き締めた。ふわりと香る彼女の匂いを知らないと感じるだけで心が痛む。Aを一番知っている男だと自負してたのに。

「何で別の男とつるむんだよ……オレと一緒にいてよ」

軽々と何処かへ飛んでいってしまうAには、重苦しいくらいの愛で丁度いい。それぐらい面倒な直球が一番振り向いてもらえるんだ。Aの真っ赤に染まった顔を見てそう思った。

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