キッド海賊団。 ページ42
「アハ……こんにちは」
「テメェ、トラファルガーの女か」
威嚇してくるキッドに思わず首を横に振る。とりあえず自分が無害であると示さなくてはと思い両手を上げながら話す。
「どうでしょうね。無理やり連れ回されてるだけなのでどこまで本気かはわからないですよ」
「そうなのか……？」
そうなのか？って言われても。まぁ、電伝虫越しとはいえオヤジ相手に震えながらも交渉するくらいには本気なんだろうけど。
……あれ、それって結構マジじゃないか？
「私意外と愛されてる？」
「イヤ知らねェよ」
「そっか、なんか恥ずかしい。……じゃ、キッドさん！また会ったらその時はローのことお願いします」
ばいばーい、と手を振って去ろうとしたミコトの頭を鷲掴みするキッド。まだ別れる気はないみたいだ。
「勝手に逃げんじゃねぇ」
「いやいや、逃げてなんか無いですけどね？」
「じゃあ付き合え」
何故かキッドに捕まってしまった私。今は小脇にかかえられたままにキラーさんをはじめとしたキッド海賊団の面々と合流した。
「お頭、その女の子どうしたんすか？」
「いよいよお頭も女に興味が出たんですね！？」
「違ェよ！コイツはトラファルガーの女だ」
「「「いや、それだけはやめといた方が！！」」」
口を揃えて船員の皆さんが止めてくる。何でそんな人のこと事故物件みたいな扱いなの？酷くない？と意義を申し立てると。
「トラファルガーといえば悪い噂しか聞かないヤツですよ？」
「お頭が負けるわけ無いのはわかってるんですけど、アイツは何してくるかわかんないですって」
「外科医の前に"死の"が付く時点でスデに色々とおかしいんスよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：宇治銀時 | 作成日時：2021年9月20日 20時
