ミコトの過去。 ページ37
今なんて言った？ミコトに悪魔の実の使い方を教えろ。って……じゃあスズネがいた時のあの規格外の雷とかは何だったんだ。
「……か、解散！使えないの恥ずかしいから隠してたの。別にいいでしょ、今さら」
おれの反応に困ったのか、ミコトがベポの腕の中から逃げ出してそそくさと部屋から出ようとする。
「……お前らはとりあえず戻れ。ミコトだけは残ってろ」
「イヤだ」
「船長命令が聞けねぇならバラしても良いんだぞ」
「ごめんなさい、います」
"room"をするフリをすれば、大人しくおれの前に戻ってきたミコト。他の船員達は不思議だなんだと言い合いながら部屋から出ていく。
「で、どういうことか説明してもらおうか」
「別に騙してたワケじゃないから」
「フッ、お前になら騙されてても構わねぇよ。おれが聞きてェのはあの雷は何かってことだ」
スズネが居なかったら能力が弱体化または使用不可になるなんて、悪魔の実のルールとは異なるとは思っていた。
それは今さらだし、一応護身のために刀の扱い方も教えたし持たせた。本人は服の一部くらいにしか思ってないみたいだが。
「……わかった。話す、けど」
渋々といった感じで話し始めたミコト。
曰く、別の世界から来たというミコトは初めワノ国にいた。そこで悪魔の実を食しあの雷の力を得た。しかし、同じくワノ国にいたスズネは悪魔の実を食した様子はなく風の力を得ていた。
力のせいで住人たちに新たな風神雷神と崇められた二人は、何やかんやあって白ひげの船に乗ることになった。
そして、白ひげ達とはぐれ何故か一度年齢が８歳ほどにリセットされた。だからおれがドフラミンゴのところで聞いた白ひげの守護者である風神と雷神はスズネとミコトのことで間違いない。が、年齢は勿論あってない。
「つまり、風神と雷神の力はワノ国由来のもので悪魔の実とは関係ねェと」
「私の推測が正しければ、そうです」
「で、ついでにいうとお前は異世界から来た人間で生きている年齢もおれより上だと」
さっきから難しい顔をして話していたミコトはどうやら"
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作者名：宇治銀時 | 作成日時：2021年9月20日 20時
