少年たちの夢。 ページ17
「うわー、すごい遠い。しかもルフィをまきたいからか変な道ばっか通るねー」
エースに気付かれないように遠巻きに追っかける。たまにこっちに来ようとしたり向こうにいったりと不思議な走り方をしていて、でも目的地らしきところに近付いたときに大体の場所がわかった。
大きな街から吐き出される大量のゴミ。
その掃き溜めのような場所に一目散に向かっていくエースは近くの木の上に登ってもう一人の誰かと楽しげに話し始めた。
「へぇ、エースってそんな顔もするんだ」
二人のいる木の下から話しかけると彼らは驚いたのか同時に飛び上がった。
「お前はダダンのとこにいたハズだろ！？」
「いつも話してるヤツじゃねぇみたいだな」
「お前どこまで聞いてた？」
聞いてたって、二人のしてた話のことかな？海賊になるためにお金貯めてるって。
「二人とも海賊になるんでしょ？だからお金貯めてるって」
「全部聞いてんじゃねーか！」
「どうする？」
「殺すか？」
「いや……」
エースが何か物騒なこと言ってるけど、今日は護身用に木の棒を持ってきた。
太すぎず細すぎず短すぎず長すぎないそれは、どれだけ打ち付けても折れる素振りすらなかったので武器としては有効だろう。
「さすがに貴方達に殺されるほど弱くはないけどね」
「あ？」
「おい、エース！相手は女の子だぞ」
「知るか！」
拳をつき出し飛び降りてきたエース。
つき出された拳を棒で下へ叩き、回した勢いのままに反対側でエースの頭を叩く。
本気で殴ってないからちょっと痛い程度ですむはずだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：宇治銀時 | 作成日時：2021年9月20日 20時
