【紺青の拳】少し嫉妬……の海外旅行【黒羽快斗】

滑り落ちる ページ24

蘭がAの手を引き立たせると同時にすさまじい爆発音と共にスカイパークが激しく揺れた

『わっ………!!』
蘭｢きゃっ!!｣

前方に大きく傾いたスカイパークが更に激しく揺れ速度を増しながら前へ進み落ちていくそんな中移動していた蘭達は近くの階段の手すりにつかまった

蘭｢お父さんAの手持ってあげて!
京極さん!何かにつかまって!!｣
小｢おお!
痛くても我慢しろよ!｣
『は……はいっ』

手すりにつかまっていたAの手首を上から小五郎がつかむと三棟のホテルタワーにまたがっていた屋上は､タワー1､タワー2からも離れ､ついにタワー3だけに乗っている状態になった
細長い船の形をしたスカイパークは､全長340メートルの半分以上がせり出していて､今にも落下しそうだった

そしてスカイパークは轟音と共に一気に滑り出し､タワー3からも離れ､巨大な船は夜空の海原を飛び炎と噴煙を巻き上げながら､マリーナベイへ猛然と突っ込んでいった

すさまじい風圧が屋上を襲い､バーのテーブルや椅子が後方へ吹き飛び､コナンや蘭は階段の手すりを必死でつかんだ
巨体の先端を大きく下げたスカイパークは､轟音を立てながらマリーナベイに着水し､巨大な水柱が立ち上った
噴き上がった大量の海水が雨のように炎上した地上に降り注ぎ､ホテルの周辺の火災が鎮火していく―――

震動がおさまりペタリとその場に座り込んだAの手を離した小五郎は腰を痛めたのかくの字になって腰を叩いていた

小｢いててて……大丈夫か?｣
『は………い』

動けずにいるAが大丈夫だと言った事により蘭達が展望デッキへ向かうとAの背後に白い影が立ちAの手を引いた

キ｢大丈夫ですか?お嬢さん｣
『あ……キッド……!』
キ｢先日お借りしたハンカチを返しに来ました｣
『あ……使ってない…んだ』
キ｢鎮痛剤のみいただきました｣
『ただのロキ〇ニンだけど効いたならよかった
ってことで』
キ｢ん?
この手錠は……｣
『確保!
っとわわっ』
キ｢腰が抜けていたんですから無理に動かないように……
貴女のように美しいお嬢さんに捕まるのも良いですがまだやることがありますので
またいつかお会いしましょう｣

Aを近くの椅子に座らせたキッドは手の甲に軽くキスをしその場を後にした

ジェット機内で→←最終決戦

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す