泣いちゃダメ。【呪術廻戦】【狗巻棘】

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Aside


「…………A？」
「ん？」
「Aよね？！A！！」

野薔薇が駆けて来て抱きついてきた。
ふわりと野薔薇の匂いに包まれる。
柔軟剤のいい匂いがした。

「野薔薇、おはよ」
「A！心配したんだから！」
「心配してくれてありがとね」
「しゃけ！」
「棘先輩」

野薔薇に続いて棘くんも駆けて来た。

「昆布！高菜…？」
「大丈夫ですよ！元気です」
「すじこぉ…」

「Aじゃねぇか。起きたんだな」
「退院祝いにパーティーするか」

「真希先輩、パンダ先輩」

騒いでいる私たちに気づいたらしく、声を掛けてきた。
退院したわけじゃないんだけどね。

「元気そうだな」

「今日はリハビリか？」

「はい！2、３日筋トレしろって言われました」

「おいA、聞いたんだけどよ、お前一級らしいな」

「非公式ですけどそうらしいです」

「リハビリ終わってから戦わせろ。呪符師なんてそうそういねぇからな」

「俺もー」

「私も」

「ツナ」

「いいですけど……近接も中距離もまだ少ししか教わってないですよ？」

「いいからやらせろ」

「うぉ、いけめん…(「誰がイケメンだ」分かりました」

「ちょっとA、それジャージ？」

「え、うん？」

「ジャージ持ってこいって言われて、中学のジャージ持ってくる奴がどこにいんのよ！」

「いや他に良いの無かったし…」

「買いに行くわよ！今度！」



久しぶりなのに、色々私が抜けたとこがあるのに、前からいたように振舞ってくれるのがありがたすぎて、心が痛む。
いい人たちに恵まれたんだな、私。

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