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困った、どう切り抜けようか。
「人気の俳優が主演で！今すっごく流行ってるんですよ！」
『へえ、そうなんですね』
企画の打ち合わせを終えた帰り道、廊下のど真ん中でウユは女性職員に捕まっていた。向い側から来たその職員の横を『お疲れ様です』とすれ違おうとしたところ袖を小さく引かれ「今、お時間ありますか？」と。
特に親しくもない相手からの行動にギョッとしたが、仕事に関係する内容かと思いそんな胸中はおくびにも出さずウユは先を促した。しかし切り出されたのは仕事に全く関係ない私的な内容。正直駄弁っているほど暇じゃあないが勘違いとはいえ足を止めた自分にも非はある＿＿＿様な気がするので、適当に相槌を打ちながら切り抜けるチャンスを探っていた。
「それで。もしよかったらその映画、一緒に観に行きませんか？」
『…僕とですか』
よくもまあ、知りもしない相手を映画に誘えるもんだと呆気にとられたウユはワンテンポ遅れた返事をしてしまう。いや、こちらが知らないだけなんだろう。
「ウユさんと私ってぇ、職場でもあまり接点無いでしょう？映画のあとは食事でもしながらお話したいな〜って、ダメですかぁ？」
甘ったるさを含んだ声色にウユの目が職員の顔に移った。合わせた掌を顎に寄せ、男受けしそうな幼げなメイクに綺麗に持ち上げられた睫毛が映える上目遣い。この顔で誘われたら殆どの男性はYESと答えてしまうだろう、そんな愛嬌と魅力がある。ぶっちゃけ可愛い。
『そうですね…』
とくに気のない相槌を溢した。期待のこもった熱視線に気づかない振りで顎に手を置き、廊下の巾木に視線を落とす。さも悩んでますよと態度で示していると、
「ウユさん」
背後からの声に振り返る。そこには数m離れたところからこちらに歩いてくるSugarZ3ro。表情は読めない。
『Sugar、どうした』
「Qさん達が探してた。遅いって」
今日は動画撮影の為、珍しくチーム全員が事務所に集まった日。打ち合わせが終わったらすぐ戻るとコーチ陣に伝えていた。思ったより長話をしてしまった様だ。
『悪い、すぐ戻る』
「っあの、SugarZ3roさんお疲れ様です！」
Sugar「…あ、お疲れ様です」
しかしナイスタイミングだ、ウユは胸の内でサムズアップを送った。職員に対する態とらしい今気づきましたという態度は褒められたもんじゃないが。
「それでウユさん、映画の件ですが…」
『ええ。気持ちはありがたいのですが、立場的に休みが不定休なもので…約束は難しいですね』
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牛乳野郎(プロフ) - しいさん» 神の子いいですよね！！！（ｸｿﾃﾞｶﾎﾞｲｽ）亀更新ではありますがこれからもよろしくお願いします。 (2月23日 22時) (
レス) id: 4710ad3399 (このIDを非表示/違反報告)
しい(プロフ) - 🧙️さんとの絡み大好きです……(；；)これからも更新楽しみにしています！ (2月23日 22時) (レス) @page17 id: 944061bac3 (このIDを非表示/違反報告)
牛乳野郎(プロフ) - Gr'さん» ﾋｪ~めちゃくちゃ嬉しいです！ありがとうございます！ (2月21日 10時) (レス) id: 4710ad3399 (このIDを非表示/違反報告)
Gr'(プロフ) - あまりにも最高です………… (2月20日 3時) (レス) @page23 id: 30180fca0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：牛乳野郎 | 作成日時：2023年9月27日 19時
