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春彦さんが手をひらひらと振りながら行ってしまった後、少しだけ沈黙が出来たがそれを破ったのは和輝さん。
和輝「枢さんも何か食べます?良ければ取りますよ。」
「あ、新井さんそんなお気遣いなさらず…」
和輝「そんなわざわざ呼び方変えなくてもさっきみたいに和輝で良いですよ、歳もそんなに離れてないですよね…?」
「えっと、1993年生まれなので…」
私が年齢を言おうとするとさっきまで口いっぱいにものを頬張っていた井口さんが突然「俺と同い年!?」と驚いた顔をしているが私も同い年ということに驚いた。
理「俺、秋大くんと同い年というか年上かと思ってました…えっ、本当に同い年…?」
「逆に井口さん、2,3歳くらい下かと思ってました…」
和輝「…じゃあ俺の1つ下だね。そんな変わんないし、さっきみたいに名前で良いよ?」
いや、でも…と葛藤していると隣に座っていた井口さんが勢い良く右手を上げて発言したそうに此方を見ていた。
発言してどうぞ?という意味を込めて右手を差し出したのだが、何故かその右手をぎゅっと握られた。
理「和輝のことを名前で呼ぶなら俺のことも名前で呼んでほしい!歳も近いし、タメ口で良いから!寧ろそうして!!」
「えぇ…」
和輝「俺も名前で良いし、タメ口で構わないよ。」
井口さんは良い意味で突拍子が無いというか出会ってから一つ一つの言動に驚かされてばっかりだし、新井さんは何においても優しくて気配りが出来る素敵な人だと実感した。
遠慮気味に理くん、和輝くん。と呼ぶと笑顔で返事をしてくれた彼らに少しだけ身を任せても良いかな、なんて思えてしまった。
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理奈(プロフ) - コメント失礼します。続き楽しみにしてます。 (2020年12月24日 22時) (レス) id: 51b4d0b4c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:胡桃釦 | 作成日時:2020年11月24日 12時