検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:1,751 hit

#3 ページ3

.



連れられて来たのは、大きな一軒家だった。

わたしが住んでいたぼろぼろのアパートよりもずっと大きくて、ずっとずっと綺麗。

今日からわたしもここで暮らすんだ、なんて実感がわかなかった。

ぼうっとおうちを見つめていると、



「Aちゃん、行くよ」



優しく手を引かれる。

誘われるままに足を踏み出して、玄関の扉を開けた。





▷▶◀◁






「ただいま〜!」


玄関で靴を脱いだお兄さんたちが、元気に言う。

わたしも真似して、小さく「ただいま」って呟いてみた。

そんなわたしを驚いたように見たお兄さんたちは、「おかえり」って笑顔で迎え入れてくれた。


リビングに入ると、お兄さんたちがダイニングテーブルを囲うように座り始める。

もちろん、突然家に来ることになったわたしの席はまだ無くて。

どこに座ろう、と慌てるわたしの体がふわりと浮いて、どこかに座らされる。

一体誰が、と思って上を見上げると、桃色の髪をしたお兄さんがにやにやしてわたしを見つめていた。

どうやら、膝に乗せられたらしい。



他のお兄さんたちが目を見開いてこちらを見つめるから、なんだか恥ずかしくなって顔を覆う。

そんなわたしが面白かったのか、桃色のお兄さんが後ろで吹き出した。

しばらくの沈黙の後、紫のお兄さんがごほん、なんてわざとらしく咳払いをする。



「とりあえず、自己紹介しよう」



その一言に、お兄さんたちがおお、と小さく声を上げた。

#4→←#2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (10 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
25人がお気に入り
設定タグ:すとぷり , stxx , 歌い手
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:? | 作成日時:2023年1月20日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。