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彼の仕事の邪魔をするわけにもいかないので中国滞在は約3泊4日で終えて日本に帰ってきた。と言っても撮影も終盤らしく、来週には彼らも帰国するとのこと。
ゆったりしている暇もなく私は次の職場を探すべく色々なサイトを見て回る日々。しかしこのご時世で高卒での就活はかなり厳しくなるし、もう派遣社員にでも登録しようかと頭を悩ませている。昼間からリビングのソファーに座りながらパソコンを睨めっこしていると、テーブルの上に置いてあった携帯が震えた。
スマホに手を伸ばせば、表示されているのは”お父さん”の文字。勿論だが東京に住むパパの方ではない、私は眉間にしわを寄せながらも通話ボタンを押した。
『はい、Aです。何かありましたか？？』
＿「久しぶりだね、元気にしているかな？」
『ええ、とっても』
その言葉に素っ気なく返すと電話越しで笑う声が聞こえた。その声に私が首を傾げて「何かおかしいことでもありましたか」と聞けば彼にはどうやら全てお見通しだったらしい。
＿「会社が倒産して無職になったらしいな」
『...なぜその事を？』
＿「君が就職してからその会社を買い取っていた。と言っても大元の会社を買ったから子会社の子会社というのが正しいのだろけれど」
その言葉に私は舌打ちしそうになるのを堪えた。終いには「可愛い娘の仕事場だ、監視が必要だろう」なんて言い始めたのでわざと大きなため息をつく。これだから権力が効く大人は苦手だ、下手に模索されるのも嫌で母親にさえ何も喋っていなかったのに彼には筒抜けだったらしい。
＿「この機にうちに来ないか？？」
『その件は以前もお断りいたしましたよね』
＿「しかし君は次期社長だ」
『社長にもならないとお伝えしました』
＿「ああ聞いたさ。高校卒業と同時に家を出て行くときに怒鳴りながら君が言っていた言葉は一字一句全て覚えているよ」
『それは素晴らしい記憶力ですね』
嫌味たっぷりで伝えると鼻で笑われた。ここで付け足しておくと私と義父の関係は最悪なものである。高校を卒業した日に家を出て行く宣言をして、その時に今まで溜まってたものを全て吐き出した。それはもう自分で思い出してもバカなことをしたなと思うくらい、人生であの人に対して反抗をした日だ。
＿「来週火曜日の19時、いつものイタリアンレストランで待っているよ」
一方的に切れたスマホを私はついぶん投げてしまったが悪くはないだろう。
続く (更新停止中)
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〜空〜(プロフ) - 続き楽しみにしてます!! (2020年12月18日 18時) (
レス) id: 0dde4696e9 (このIDを非表示/違反報告)
Yui(プロフ) - 続き気になります！更新待ってます！ (2020年10月7日 0時) (レス) id: 1c6164a0e9 (このIDを非表示/違反報告)
mono(プロフ) - Chiroruさん» ありがとうございます！！ご指摘ありがとうございます、どうしてもズレてしまうようで汗 これからもご愛読よろしくお願いいたします！！ (2020年8月13日 18時) (レス) id: 51c364b744 (このIDを非表示/違反報告)
Chiroru - monoさん！毎日更新されるのがたのしみです！！また、23、24、23となってます！ (2020年8月7日 23時) (レス) id: d654b36b98 (このIDを非表示/違反報告)
mono(プロフ) - uka8502さん» ありがとうございます！ (2020年8月3日 14時) (レス) id: 51c364b744 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mono | 作成日時：2020年7月26日 20時
