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「は？なに言ってんの大我……」
大我「だから、Aはさっさとその男捨てればいいじゃん。そんな浮気してる男より、俺Aのこと幸せに出来る自信あるけどな〜」
大我はニッコリ微笑むと、私の髪をそっと撫でる。
ゾクッとして、大我とちょっと距離をとろうとする。
だけど、大我は逃げようとする私をそのまま壁に押し付けた。
手首を掴んで壁に固定し、そのまま逃がさないようにしてる。
「ちょっと、大我……！！」
大我「……なんで別れないの？別れればいいじゃん。そんな最低男。」
「…………」
大我「……Aはいつまでも俺の心を傷つけるんだね。」
「は……？」
大我は私の瞳をしっかり見て、ピンク色の舌で自分の唇をなめた。
その様子は、獲物を狙う動物のようだった。
「大我……？」
大我「……俺ね……ずっと好きだったんだよね……Aのこと。だからAの変化はなんでも気が付けたし、Aのことをずっと愛していける自信あるよ。」
大我「……なのに、Aはそんな男のこと、まだ想うの？」
「……大我！！離して！！」
大我「……嫌だ。」
「……お願い、……離して。」
私はなぜかわからないけど、涙が出てきた。
泣きじゃくりながら、大我に言う。
「……お願い、大我……」
大我「…………っ、」
大我はそっと手を離した。
私は手で慌てて自分の瞳を拭った。
大我「…………A、」
「…………ごめん、大我。……気持ちが……いっぱいで……」
大我「…………」
私はそのまま、資料室を出て行った。
大我side
大我「……はぁ、」
誰もいない資料室に、俺はため息をつきながら腰掛ける。
やっぱり、Aは俺の気持ちを信じてくれないのかな。
大我「……ずっと想ってきたのにな……」
あのまま、手を離さないことだって出来た。
でも、まだ早いよね。
Aが自分の気持ちをはっきりさせるまで。
……待ってないといけないんだよね。
大我「……俺、ちゃんと待てるかなぁ……」
残念だけど、俺はそんなに優しくない。
俺はAのことだけをずっと見てきた。
大我「……さっさと別れちまえばいいのに。」
俺はそう呟くと、資料室を出て行った。
Aを泣かすヤツは……俺が絶対に許さねぇ。
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作者名：すのうHIINA | 作成日時：2023年4月2日 23時
