愛を喰う僕等は【I.G】 (ページ14)

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「あー公園ある！ちょっと、寄ってこうよ」

「いいですけど・・・」

「やったあ」

とたんに走り出して、

滑り台を逆から昇りだす。

・・・え、

なに。そんなガチなの！

とりあえずベンチに座って、

岩橋くんを観察しようと、顔をあげると＿＿滑り台に姿がない。

「おにーちゃんカッケー！」

そんな尊敬と羨ましがる声がしたかと思えば、

小学生に混じって、グローブを持っている岩橋くんが。

「おにーちゃんも俺らと野球の練習やろうよ」

「うーん・・・今はムリかなあ・・」

「なんでぇ？」

「だって・・・」

そこで私の方を向く。

「あ～～～！！おにーちゃん、彼女と来てたのかよー」

「なんだよ～おにーちゃんもういいよっ」

「なんだそれ。いいよ、また今度、絶対来るから。そのときやろう？」

「マジで？！やったー」

「約束だかんな、おにーちゃん。」

岩橋くんが彼氏だったら、

寂しい思いなんてしないんだろうな、て。ふと思った。