裏 の 関 係

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あなたsaid





まだ爆睡しているヒカルを置いて、先にホテルを出た。




あまり一緒にいるところを見られたくない。




嫌いとかそういうわけじゃなくてね？




もしもの事があるから。




誰に見られているかわからない。




私の仕事先の人もいるかもしれないし、ジローの知り合いがいるかもしれない。




こうやってコソコソしているのに、
ジローへの罪悪感もずいぶん薄れてしまった。




私は何もないような顔をして出勤する。




社「支店長！おはようございます」




「おはよ」




社「今日試作品くるみたいです」




「楽しみじゃん。初めてのデザインでしょ？」




社「はい！」




社員は全く気付いていない。




このまま誰にも気付かれずに毎日過ぎればいいのに。




私は何も求めない。




ヒカルの事は好きだけど、彼女以上になりたいとは言わない。




ヒカルの将来を取る気は無い。




このまま行けば、たぶんジローは私を貰ってくれるはず。




だからヒカルとはそれまで。




好きってだけでは解決出来ない事はある。




ヒカルは彼女と一緒になるのが一番。




うっすらヒカルに彼女がいることを気が付いているリスナーさんもそれを望んでいるはず。

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