浮気_6 ページ6
.
尖った爪が皮膚に差し込む。
ぐりぐりッと無理やり顔を揺さぶられた。
痛い…
どうして私は今こんな目にあっているの?
不思議と目に涙が浮かぶ。
痛みに必死に耐えていると
突然、有栖さんが皮膚に食い込んでいる、鋭く長い爪を引き抜いた。
頰からの痛みは、フッと消えたがそれでもジンジンと熱を持ったように痛む。
そんな痛みはどうでもいい。
ただ、頰からの痛みが消えただけでホッとした。
____安心したのもつかの間だ。
鋭く長い爪が、次に狙ったのは髪だった。
頭皮に爪を立てられる。
セミロングの髪がふわりと揺れた。
せっかくセットしてきたのに。
そんな事を思っている暇なんて、ない。
髪の毛をグンッと強い力で引っ張られる。
『痛いッ!』
耐えきれなくて、顔を歪め抵抗する。
払いのけた時に「パシッ」と乾いた音がなった。
有栖さんは、手首を抑えて私を睨む。
そして、すぐに腹部に蹴りを入れた。
「あたしに抵抗しようっていうの!?」
もうだめ、
意識を手放したい、と思いっきり目を瞑る。
その時だった。
青「おい…お前何しとん!?」
藤井くんの声が聞こえる。
焦った顔をして有栖さんは、舌打ちをして逃げていった。
ガチャッ
勢いの良いドアの音で、へなへなとその場に座り込む。
今までの緊張がいっきにほぐれる。
桃「Aちゃん、大丈夫やったん!?」
緑「あいつ誰や…?見覚えあんな」
橙「一回楽屋きたやん。淳太くんの「共演者」として。」
赤「でも、熱愛報道でとったやん。」
メンバーが私を囲んで口々に思った事を言う。
私は、その瞬間淳太がメンバーにも嘘をついていた事を知った。
頭の中を、「怒り」と言う言葉が駆け巡る。
共演者、じゃない、浮気相手、として楽屋に呼んだのだ。
握りしめた拳に力が入る。
本題を持ち込む空気ではないが、私は声を荒げて言った。
まっすぐ、前を向いて。
『…淳太は…浮気、してるんです…っ!』
メンバーの驚きの顔が目に映った。
487人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぽむりんこむ - 山田侑李さん» ありがとうございます! (2019年8月4日 12時) (レス) id: 50ff4b13a1 (このIDを非表示/違反報告)
山田侑李 - のんちゃんと淳太君というWESTのメンバーが二人も死んじゃってこれからWESTのみんなと主人公がどうなっていくのかすごく楽しみです!更新頑張って下さい!!応援してます! (2019年7月31日 13時) (レス) id: 8286031f0a (このIDを非表示/違反報告)
ぽむりんこむ - 重岡あやさん» ありがとうございます!最高とか、言っていただけて最高です!!(語彙力ない) (2019年4月6日 19時) (レス) id: 55b3b8c9fd (このIDを非表示/違反報告)
重岡あや - はじめまして!ただの浮気のお話かと思ったら、めっちゃドロドロしてて...うん、最高です!続き楽しみにしてます! (2019年3月28日 9時) (レス) id: 9d8f0fb8f4 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむりんこむ - (匡子さん» 嬉しいですうううう (2019年2月3日 11時) (レス) id: 55b3b8c9fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぽむりんこむ | 作成日時:2018年2月19日 19時