う わ き あ そ び ＿＿＿ＪＷ

浮気＿１１ ページ11

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落ち着いて来た。




小瀧くんは、暇そうにスマホを弄っている。









そんな小瀧くんに、私はコーヒーを入れていた。









『小瀧くん、コーヒー飲めます？』









コーヒーの香りでいっぱいになった私の部屋で寝転ぶ小瀧くんに尋ねる。






小瀧くんはチラッとこっちに目を向けて









桃「うーん、飲もかな」









と、返事した。




なんか久し振りに淳太以外の男の人と喋った気がする。






淳太の束縛はキツく、







LI●Eの中でも男性の名前を見つけると消された。









…なのにメンバーのＩＤは消さなかった。







その理由は不明だが。









小瀧くん、ブラック飲めるっけ。





最近買った、可愛いマグカップにコーヒーを注ぐ。








木のプレートに乗せ、コーヒーの隣に大人気店のクッキーを一枚添える。







…一枚だけ。




そんなに優しくないもんね。









桃「あれっ、このクッキー俺めっちゃ好きねんな。」









お、喜んでくれた。





案の定、一枚だけというのに少し口をとんがらせていた。









『めしあがれ』









ニコッと笑ってそう言うと、




小瀧くんは









桃「いただきます！」









と、ニカッと笑って手を合わせた。






そしてすぐにクッキーを平らげる。









コーヒーを一口飲むと、「苦っ」と呟いていた。






少し微笑みが漏れる。









桃「Aちゃん、って淳太の事嫌いなん？」








『ぶっ』









突然のシリアスな話に、私はコーヒーを吹き出してしまう。







小瀧くんを見ると、ティッシュを差し出していた。









その表情は、やはり真面目。





すこし、作り笑顔がぎこちなくなる。









『ううん、嫌いじゃない。だけど…』






桃「だけど？」









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