▽ ページ15
REO side
今日は約束の、木曜日
待ち合わせに選んだのは俺の行きつけのBAR
場所はLINEで送っといたから
あとはAちゃんを待つだけ
ほんとは一緒にタクシーとか使って来たかったけど
これも一応、臣さん対策
『 お待たせ 』
「 うわ、嘘でしょ 」
Aちゃんは黒いワンピースを纏っていて
上品さの中に可愛さを秘めているような
とにかく似合っていて、綺麗だった
ヒールを履いているから目線はちょうど同じくらい
『 私、変かな … 』
「 全然そんなことない、すごく綺麗だよ 」
なにこれ、ずるくない?
この前と全然雰囲気違うじゃん
『 ふふ、ありがとう 』
「 本心だからね。綺麗だよAちゃん 」
恥ずかしいのか頰赤らめながら
“ 分かったよ、もう ” なんて言うの、可愛いな
グラス片手に長い髪をかきあげる仕草
おかしいな、俺はどっちかっていうとショートヘアの方が好きなのに
「 それ、美味し?」
『 うん、甘いから沢山飲んじゃいそう 』
なんでだろう
Aちゃんなら、なんでも有りっていうか
好きになった人がタイプって こういう事なんだろうな、って思う
「 … 今日、臣さんは?」
『 仕事だって、次の企画の打ち合わせかな … 』
「 そっか 」
『 どうして?』
奪おうなんて、考えてない
ただ臣さんがAちゃんを泣かせるんなら
俺が少しでも一緒に居て笑わせてあげたい
Aちゃんが哀しそうな顔をする度に
俺ならそんな顔させないのに、なんて
生意気だけど思ってしまう
「 じゃあまだ、一緒に居てもいいよね?」
『 いいよ?』
俺自身、そんなにお酒が強いわけじゃないのに
今日だけは 冷静を保っていられなくて
Aちゃんと目が合う度に 湧き出てくる
好きだ、という感情
「 辛くないの、好きな人に女がいるの。俺だったら耐えられない 」
『 辛いけど、心底臣に惚れちゃったから …
今更、嫌いになれるわけないもん 』
「 そうだよね … 」
『 嫌いになれるんなら、なりたいよ 』
俺もね、今そんな感情だよ
好きな人には彼氏が居てさ
しかも彼氏は俺の先輩っていう、恐ろしい事態
俺の入る隙なんてないくらい幸せでいてくれたら
この感情も、少しは収まってくれるのに
「 ねぇ、俺じゃだめ?」
『 え、どういう意味?』
「 俺じゃ、その辛さは埋められない?」
俺は君が 欲しくなってしまった
.
1739人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
中務れおあらん - さのまるさん» 一番いい判断だァッ!人間として見本になる判断ですね♪尊敬します! (2018年3月24日 1時) (レス) id: 01c710fdcc (このIDを非表示/違反報告)
えびちゃん(プロフ) - さのまるさん» 何が起こってるのか作者的にはハテナ??です(笑)でもありがとうございます!嬉しいです(^_^)v そう言って頂ける方の為にもこれからも頑張りますっ! (2018年3月7日 0時) (レス) id: 88c81ce664 (このIDを非表示/違反報告)
さのまる - コメント欄に書くことじゃないですよね…笑 へんなコメントなど気にせず、大変だと思いますがこれからも更新頑張ってください!応援してます! (2018年3月7日 0時) (レス) id: e2eb0f7e46 (このIDを非表示/違反報告)
あいこ - 名前変えて二回も言わなくても大丈夫です。読んでみます。 (2018年3月6日 23時) (レス) id: 6ad83d3193 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑 - あいこさん» 続編までちゃんと全部読みましたか? (2018年3月4日 16時) (レス) id: 72fad80a8e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:えびちゃん | 作成日時:2018年2月3日 17時