U w a k i - 浮気 - Reo . S

▽ ページ3

REO side






その人の名前は、Aって言うらしい


さっき社長にそう呼ばれてるのを見ていたからだ





呼ばれた彼女は臣さんと別れるとヒールを鳴らしてDJブースに上がった


臣さんがどストライクに好きそうな

黒髪ロングのアジアンビューティーみたいな彼女






何か始まるのかと皆が注目し始めると

さっきまでとは違うBPMのサウンドが流れる





亜嵐「 すげー！モデルなのにDJも出来るんだ！」


裕太「 あかん、踊りたくなる 」






一気に会場の熱量が増す

ビートの乗せ方、選曲の仕方も上手くて
俺も踊りたくなるような そんなDJをしている


メンさんなんてもう、食べるのやめて踊っちゃってるし。

それを見てた啓司さんは笑いながら動画撮ってる






DJブースに居る彼女は さっきと雰囲気が違って見えて、まるで別人のようだった


音楽が心から好きで 彼女自身が奏でているようにも見えた





「 はは、すげー… 」





臣さんも満足したように腕組んで、彼女のことを見守ってる

あぁ、なんて素敵なカップルなんだろう

きっと彼女のこんな魅力もあって臣さんは惚れたんじゃないかって


何となくそう思った






…






LDHのパフォーマーもノリノリになって来て

ナオトさんなんて ブースの前で踊り始めちゃってる。歓声も上がるし社長も大満足してる


そんな彼女はDJしながら、踊ってる人たちを見て嬉しそうに微笑んだ





涼太「 玲於、登坂さん知らない？」


「 あれ、さっきあそこに居たけど … 」


涼太「 この前のお礼 したかったんだけどなぁ 」






さっきまで居たはずの場所に、臣さんは居なくて

代わりに置いて合ったのは飲みかけのグラス

トイレとかに行ってるのかな




「「 Yeah 〜 ‼ 」」





会場を沸かせた彼女は、少し微笑んで一礼して

フロアに降りて行って、臣さんの姿を探していた

ガンさんとも仲良く話してる姿を見ると、やっぱり臣さんの彼女なんだって 改めて感じた






「 俺、ちょっとトイレ 」


涼太「 うん、行ってらっしゃい 」






本当にトイレに行きたかったのもあるし

もし臣さんと会ったら「 彼女さんが探してますよ 」って言ってあげなきゃ

あと、涼太くんも探してましたよって。





あんな素敵な彼女、どこで知り合ったんすか

俺にも紹介して下さいよ



なんてことは、言えないからやめとく。







.

▽→←▽

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す